もしあなたがアシックスの安全靴が気に入っていて、カチカチっと締め付ける「Boaシステム」が気になっているなら、このページが参考になります。
実際に夏の暑い時期〜冬まで、天候に関わらず現場で毎日履いてみました。
その率直な感想を辛口でお伝えしますのでぜひ最後まで確認をお願いします。
アシックスのBoaシステムをざっくり説明
「Boa」システムがどんなものか?については、メーカーのホームページにも載ってますし、実際に触りたければホームセンターに行けば可能です。
なのでここではざっくりとBoaシステムの特徴をお伝えしておきますね。
Boaシステムは、「ダイヤルの操作によって締め付ける(解放する)ことができる機構」です。
その操作方法は至ってシンプル。
Boaシステムでの締め付け
まず締め付けるには、ダイヤル部分が横から見て浮き上がっていない状態で、時計回りに回転させるだけです。
ダイヤル部は以下のような状態になっています。(浮き上がっている状態は次の「締め付けの解放」を参照)
このダイヤル部分をカチカチ(音がします)と回転させればワイヤーが巻き上がって全体的に締め付けられるわけですね。
とにかく非常に簡単です。
締め付けの解放
ワイヤーによって締め付けられた状態を解放するには、ダイヤル部分をカチッとなるまで上に引っ張るだけです。
締め付ける時のダイヤルの状態と比べて、若干浮き上がっているのが分かりますよね。
この状態であれば、甲の部分を持ち上げるだけで完全にワイヤーを緩めることができます。
こちらも締め付けの時と同様、非常に簡単ですね。
Boaシステムを履いて4ヶ月作業してみた感想
さて、ここからは本題のレビューに入りますね。
私の場合、結構規模の大きい新築工事に入ることが多く、外部内部を問わず割とハードに動いている方だと思います。
ですので、どちらかといえばガシガシ使い倒した上でのレビューだとお考えください。
気に入らない点
元々アシックスの靴は私の足に合っているので、総合的には高評価です。
しかしながら気に入らない点もありますので、まずはそこからお伝えしていきますね。
通気性が悪い
元々マジックテープのメッシュタイプを履いていたため、同じようにメッシュにしたのですが、思いのほか通気性が悪かったです。
これはおそらく、ワイヤーが通っている締め付け部に隙間が無いからだと思います。
紐やマジックテープタイプなら、甲の部分に割と隙間があります。
一方Boaシステムはワイヤーで均一に締め付ける関係上、より密着した作りになっているのでしょう。
夏場は暑くて蒸れますし、個人的な問題かもしれませんが臭いも気になりました。
締め付けすぎると足が痛い
紐やマジックテープタイプなら、微妙な締め付け加減を自分で調整できますよね。
爪先に近い方を緩くしたり、全体的にキツく締め付けたり。
一方Boaシステムは1箇所(ダイヤル部)でワイヤーを一律に引っ張るため、ダイヤルに近い側がキツくなる傾向にあります。
そのため、あまり締め付けすぎると、しゃがんだり立膝をついたりした時に足(特に足首に近い部分)が痛くなることも。
なのでちょっと緩いかな、くらいの締め付けにしないと長時間作業がキツいです。
ワイヤーの耐久性は未知数
ダイヤルによる締め付けが細いワイヤーで行われるわけですが、その耐久性は未知数です。
もしワイヤーがブチっと切れてしまったら、交換は難しいですし締め付けが全く出来なくなってしまう点はリスキーですね。
ただ、おそらくはワイヤーより先に靴底や本体のメッシュ部分が破れてしまうでしょう。
現に私の場合メッシュ部分が破れてきています。
高額
安全靴って本当にピンキリですが、何せアシックスの安全靴は高いです。
しかもBoaシステムは新しい機構なのでなおさら。
もちろん、品質相応の価格なのだとは思いますが、すぐに買い替えたり試しに買ってみたりするにはちょっと勇気がいる価格帯です。
ただ、その分長く使えるのであれば、結果的には安く済むわけですから、その辺りは考え方次第ですね。
気に入っている点
足にこだわり続けてきた老舗メーカーですから、靴底のグリップやクッション性・素材や生地の縫い合わせなど、作りがしっかりしているのは当然です。
それ以外の部分で気に入っている点をあげていきますね。
つま先の稼働は良い
よく安い安全靴はしゃがんだり立膝をついたりした時に、つま先が痛くなることがあります。
これはつま先の硬い保護部が、自分の足に変な風に当たるからですね。
詳しい設計的な部分は全く分かりませんが、アシックスの安全靴はとにかくつま先芯による痛みがほぼ無いです。
元々あらゆるスポーツシューズを販売している歴史あるメーカーですから、足のことを知り尽くしているでしょうし、建設現場でのハードな動作も完璧に把握しているのでしょう。
締め付は非常に簡単
冒頭にシステムの機構をざっくりとお伝えした通り、締め付けがダイヤルを回すだけで完了するのは非常に簡単です。
微妙な加減も全く必要なく、片手で軽い力で数秒で締め付けが完了します。
この点はBoaシステムの真骨頂でしょう。
緩めるのも簡単
締め付けるのが簡単なら、解放(緩める)のも実に簡単です。
何せダイヤル部をカチッとなるまで引っ張り上げればロックが外れますので、さらに上げれば一瞬でワイヤーが緩みます。
住戸の改修工事や器具付けなどのように、頻繁に脱ぎ履きする場合は非常に楽ですね。
履き心地は申し分ない
靴としての履き心地の部分では、ハッキリ言って100点です。
特に私の場合は、社会人まで続けていたサッカーでアシックスのスパイクを愛用していましたから、自分の足に合っているのだと思います。
あのスポーツシューズの足にフィットした動きやすさが、安全靴でもそのまま再現されている感覚です。
アシックスの安全靴でオススメは?
ここまでBoaシステムのレビューをしてきましたが、最後にアシックスの安全靴では結局何がオススメなのか?についてお伝えしておきます。
結論から言うと、「マジックテープのメッシュタイプ」です。
なぜなら履き心地や足に合っているのはもちろん、マジックテープで簡単に締め付け加減の調整ができて脱ぎ履きもしやすく、さらには通気性も良いから。
これまでにメーカーや価格を問わず何十種類の安全靴を履いてきましたが、総合的にみてこの製品以上のものを見つけられていません。
ちなみに、もし純粋に自分の足に合った安全靴を0から探したいという場合は、以下の記事が参考になりますよ。
参考:【安全靴】最高の一足を手に入れるための選び方(3ポイントを紹介)
今回のまとめノート
というわけで今回はアシックスの安全靴について、主流になりつつある「Boaシステム」についてレビューしました。
やはりアシックスが日本人の足に合っている、と言う意見は多いですが、その締め付け方(紐・マジックテープ・Boaシステム・ゴム)によってかなり使い勝手が変わってきます。
そしてそれぞれに良い点といまいちな点がありますから、そこはよく検討された方が良いでしょう。
Boaシステムはこれからどんどん洗練されていくでしょうから、まだ履いたことが無い方はぜひ店頭で試してみてください。
では、良い配管工ライフを!
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