エスロン耐火VP(FS管)と継手の特徴・施工のポイント完全解説!

建物内の排水配管と言えば、DVLPや耐火二層管が主流ですが、耐火VP(FS管)による施工もだいぶ増えてきました。

耐火VPは普通のVPと同じように扱える上に耐火認定なので、施工性が非常に良いです。

ただし、それなりにポイントや注意点がありますので、今回はそれらの点をまとめて解説します。

 

耐火VPの基本的な施工手順

耐火VP(FS管とも)はその名の通り、耐火性能を国土交通大臣より認定されている製品で、主に集合住宅やホテルなどの配管に使用されています。

“VP”ということで、施工性は普通の塩ビ管と変わりません。

 

管や継手の規格もVP・DV継手と同じですから、芯引きの値も変わりません

参考:押さえておきたい継手の芯引き DV継手編

 

「寸法取り→加工→接着」という手順において、全く同じ要領で進められるわけです。

 

それでいて耐火認定ですから、非常に使い勝手が良いと言えるのではないでしょうか。

もちろん接着剤に関しても、普通の青のりや透明のりを使えますから、何ら難しいことはないでしょう。

 

区画の貫通処理について

通常の塩ビ管の場合、防火(防炎)区画を貫通する箇所には「貫通処理」が必要となります。

具体的には壁・床共にフィブロックによる処理が主流です。

参考:2ステップで完了!フィブロックによる塩ビ管の区画貫通処理

 

それで、耐火VPの場合は区画貫通部にフィブロックを巻く必要はありません

単にモルタルによる穴埋めをしたり、ボード面ならパテで隙間を埋めるだけでオーケーです。

耐火VPならではの特徴

耐火VPの特徴といえば、何と言ってもその独特の色

深みのある緑色は、ひと目見て耐火VPだと分かるでしょう。

 

細かい話をすれば遮音用の被覆(黒色)がついているタイプもあるのですが、中身は同じです。こんなやつ。

 

それ以外の特徴としては、硬い(切断しにくい)ことがあげられます。

バンドソーなどの電動工具で切断すればさほど感じないかもしれませんが、パイプソー(シャーパー)で切断しようとすると明らかに硬く感じます。

 

これはおそらく耐火の材質によるものだと思いますが、もし手工具しかないケースに遭遇した時は、腕が相当疲れることを覚悟しておきましょう。

ちなみに、被覆付きのタイプには、耐火二層管用のバンドが使えますよ

 

エスロンならではの継手

今回対象としているのはSEKISUIさん(他にはクボタなどがある)の耐火VPですが、住戸の配管をするに当たって便利な継手がラインナップされていますので、ご紹介します。

 

ミニサイズの集合管

床下排水の貫通分によく使用される集合管には、実際に施工してみると以下のような難点がありました。

  • 結構な長さがありスラブを貫通することも多いため、下階の天井配管レベルを低くする必要がある
  • 太さがあるためスリーブ径を大きくする必要がある

 

一方、ミニサイズの集合管は実にコンパクトです。

 

通常のLT(大曲りY)のような感覚で配管できますから、先にあげたような難点はクリアできます。

ただし、建物の規模によっては使えないケースもありますから、その点はよく確認してください。

 

スリムな掃除口

通常は掃除口といえば、YやDTにCOを接着したり、MD継手のCOS-Tを使用したりします。

それでも良いのですが、竪管があるスペースが限られたPS内では、向きや取付け場所に頭を悩ませることがしばしば

 

その点を解決できるのがこのスリムな掃除口です。

 

これならほとんど出っ張りがないため、普通にパイプだけのような感覚で配管することができます。

フタの取り外しもかなり簡単です。

施工上の注意点

耐火VPで配管をする際に注意しておきたいのは次の2つ。

  1. 硬さ
  2. 継手の規格

 

硬さ

特徴の章でもお伝えしましたが、耐火VPは普通のVPに比べて硬いです。

弾性が低いと言った方が良いかもしれません。

 

なので、細物を塩ビカッターで切断するような場合は、割れる可能性も高いので慎重にやってください。

また、感覚的なことですが、のり付けの際に「入りづらさ」を感じるかもしれません。

 

しっかりと意識して施工していれば気にならないレベルだとは思いますが、この点も頭に入れておくべきでしょう。

 

継手の規格

普通のDV継手は細物〜太物まで、継手の種類が非常に豊富です。

耐火VP用の継手に関してもそれなりに揃ってはいますが、中には規格が無い継手もあります

 

例えばSソケット・異径エルボ・異径Y(サイズによる)・ブッシングなど。

つまり、それを見越したルート取りや管径の洗濯が必要になってくるわけです。

 

もしどうしてもという場合は、強引な手段として、その部分だけ耐火二層管の継手を使用したり、DV継手にFDPテープを巻いたりすることも考えられますが、かなり不格好になると思います。

今回のまとめノート

耐火VPとその継手は、普通の「VP+DV継手」と同じように接続でき、それでいて耐火認定という優れものです。

集合住宅やホテルなどでは施工する機会もあると思いますので、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。

では、良い配管工ライフを!

 

Twitterでもコアな情報発信しています。フォローしてもらえると泣いて喜びます!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です