人間誰にでもミスはあります。あなたもこれまでの人生で大小様々なミスをした覚えがあるのではないでしょうか。
ミスを乗り越えることで成長するのは事実ですが、できるだけ無い方が良いのも事実。
特に建設現場での作業においては、1つのミスが命取りです。
そこで今回は、現場仕事でのミスをできるだけ減らすために、「絶対にミスをしない人がやっているたった1つの秘密」をお伝えします。
現場仕事のミスを減らすには「確認」あるのみ
絶対にミスをしない人がやっているたった1つのこととは何か?
それはズバリ「確認」です。
「出た!超当たり前!」と思った人はちょっと待ってください。
現場で行っている(やれと口すっぱく言われる)指差し呼称や電動工具の点検などは、結局のところ確認をルール化しているだけです。
ピット内作業や火器作業が、申請からやり方まで手順化されているのは、確認漏れによる事故を防ぐためです。
つまり、全てはこの「確認」を忘れないようにするためにルール・手順・マニュアルなどが作られているということ。
もし各個人が確認を怠らなければ、ミスや事故は極端に少なくなるでしょうが、人間なので忘れてしまうこともあれば、人によってムラがあるものなんですね。
それがミスをしない人というのはすごく上手いのです。
ただ、いくら確認が重要だと分かっても、それだけではミスはなくなりません。
大切なのは確認を具体的にすること。この点について、次章でお伝えしていきますね。
確認には具体性が大切
ミスをしないために確認が大切ということは、誰でも感覚的に分かっていることかもしれません。
ではそれが抜けてしまうのはなぜなのか?
確認すればほとんどのミスが無くなると分かっていてできない理由は何か。
これは「確認」というものが非常に抽象的で、具体性に欠けているからです。
先日もこんなツイートをしました。
毎日3回は切断寸法を間違える後輩が、なぜそうなるのか考えてみました。伝達・計算ミスはあるとしてやはり結論は「確認不足」。ただ、これってすごく曖昧だなと思ったので、加工した管を持ってくる前やねじ込む前にもう1度スケールを当てて測れと伝えたら途端にミスが減りました。具体性は大切ですね。
— どんゴリ@配管工のお役立ちノート (@dongori_momoki) May 21, 2020
毎日のように配管の加工寸法を間違える後輩に対して、「最後にもう1度スケールを当てて測る」という具体的な内容を伝えたら、途端にミスが減ったという話です。
「よく確認しろ!」と言うよりも、はるかにやるべきことが明確であり、自分のミスに気がつくことができますね。
確認を具体的にするには
確認の内容を具体的にと言われても、そのやり方がそもそも曖昧だよ・・・と思うかもしれません。
ですが、実はこれは結構簡単です。
確認内容を具体的にするには、自分の仕事内容(作業内容)を「手順化」すれば良いのです。
手順化なんて聞くと難しいく思うかもしれませんが、動作を一つ一つ紙に書いていけばできます。
例えば、ツイートの例で配管を加工する場合は以下のようになります。
- 測った寸法から芯引きをするためにその数値を調べる
- 芯引きの数値を引き算する(切断の寸法を算出する)
- パイプに切断寸法でマーキングをする
- パイプを機械にセットして切断位置を合わせる
- 機械を動かしてパイプを切断する
- 面取りなどの後処理をする
こんな感じになります。
ではここで、もし切断寸法をミスるとすれば、考えられるのは以下の部分になります。
- そもそも芯引きの数値が違う
- 引き算を間違える
- マーキング時に測り間違える
- パイプを機械にセットした時にマーキングとズレている
これだけ間違えるポイントがあるのが洗い出せます。
ただ、この一つ一つに関して事細かく指導していたのでは時間がかかりすぎて仕事になりません。
そこで私は「最終的に切断した管の寸法と、元々切ろうとしていた寸法とが一致しているかを、スケールを当てて測る」ということで、間違いに気がつく手順を加えたのです。
どの部分で間違ったかは後から考えて反省・対策すれば良いわけで、その場では「苦労して配管を吊って接続したら寸法が間違ってた」みたいな超面倒な事態は防げます。
たった1つの動作(具体的な確認)を加えただけで、ミスが劇的に減った一例ですね。
このように、確認内容が具体的になるほど、ミスをする可能性は潰し込めるのです。
どんな場面でミスが起こりやすいか知る
自分がやる作業について手順を書き出し、確認内容を具体的にすることが大切なことは、お分かり頂けたと思います。
それにプラスして、おすすめしたいのが、他の人がミスを起こした事例(トラブル事例)を学ぶこと。
なぜなら、その事例から「こんなことに気をつけるべきなんだ」とか「この解決方法は思いつかなかった」みたいな気付きが得られるからです。
とは言え、それを学べる書籍なんてありませんし、ネットで探してもまとまった情報はなかなかありません。
というわけで作っちゃいました。
以下の記事で紹介していますので、ミスやトラブルが多いという人はチェックしておくことをおすすめします。
→現場で起きるトラブルはほとんど同じ!?最も早く解決する方法がコレ!
今回のまとめノート
人間なら誰しもミスはあるものですが、そのミスを早期に発見し潰し込むことは可能です。
ミスしないと思われている人は、自分の中でそれができていてミスが表に出てこないのです。
今回はそんな初期にミスを発見し潰し込むための確認方法をお伝えしました。
現場仕事のミスを減らすには「“具体的な”確認を徹底」すること。そのためにまずは自分の作業を手順化して書き出してみてください。
では、良い配管工ライフを!
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