自宅の洗面台を交換する予定がある方、または交換したいと思っているあなた!
必ず事前に確認してほしいポイントがあります。
せっかく高い金を出して買い換えた洗面台が取付けられなかった、なんて事態は絶対に避けたいですよね。
たとえ外したり取付けたりは自分でやらなかったとしても、新しい洗面台が取付けられるかが分からなければ、選びようがありません。
そこで今回は、洗面台をDIYで交換するなら必ず確認しておきたい4つのポイントをお伝えします。
ぜひ最後まで確認いただき、ご自宅にぴったりのステキな洗面台を見つけてください!
洗面台の現状と交換する箇所を確認する
最初にやらなければならないのは、洗面台の現状の確認と、どの部分を交換するかを決めることです。
洗面器なのか洗面台なのか?
まず、ほとんどの方は「洗面台」をご使用かと思います。洗面器が引き出しや戸棚を内蔵した台に乗っているタイプです。
そしてもう一つのケースが洗面器。
水を受ける器である陶器の部分のみが壁に取付けられていて、給水や排水部分が露出しているタイプです。
洗面台から洗面器へ、逆に洗面器から洗面台への交換も可能です。もちろん、何でもかんでも取付けられるわけではありませんが。
洗面台か洗面器かの確認は、見た目が明らかなのですぐに確認できるはずです。
洗面台のみ・キャビネットのみの交換は可能か?
洗面器にしても洗面台にしても、上部にミラーキャビネット(鏡無しはキャビネット)が付いているものがほとんどです(洗面台写真の鏡の部分)。
ごく稀に鏡だけというケースもあるかもしれません。
ミラーキャビネットは、洗面器の場合はセット商品ではなくて、それぞれが独立しています。
一方、洗面台の場合は、台の部分とキャビネットの部分が別々になっているものの、セット商品であることがほとんど。
そして写真のように、パーツとしては別でもセットでないと使い物にならないタイプも多いです。(キャビネットの部分から水が出るようになっている)
だからと言って、洗面台のみ、ミラーキャビネットのみの交換が不可能なわけではありませんから、まずは今付いているものを確認してみましょう。
それぞれ単独での交換は、接続部分が合わな買ったりデザインの統一感がなくなったりしますから、できるだけセットで交換することをお勧めします。
まとめますと、確認するのは以下の点です。
- 洗面器か洗面台か
- 洗面台とミラーキャビネットはそれぞれ独立しているか
- 交換したいのはどの部分か
洗面台のサイズと収まり
新しい洗面台が取付けられるかどうか、とても重要なポイントとして、サイズと取付け場所への収まりがあります。
サイズについて
洗面台のサイズは、幅・奥行き・高さが様々です。現状のサイズを測り、同サイズかそれ以下なら取付けは可能です。
また、ミラーキャビネットは幅(通常は洗面台の幅と同じ)と高さが関係してきます。奥行きについては、横の壁にタオル掛けやコンセントの差込口などが近接していなければ、気にする必要はないでしょう。
そして、もし現状より大きなサイズに交換する場合には、まず取付けられるスペースがあるかをスケール(コンベックス)などで測って確認しましょう。
「これぐらい」ではなく、シビアに測った方が良いです。
収まりや取付けについて
サイズ的には収まることが分かっても、実際には取付けられないケースというのがあります。
例えば以下。
- 洗面所のの出入口から搬入できない
- 洗面所のドアが開け閉めできなくなる
- 生活動線が著しく邪魔される
- モール(リフォームダクト)配管があり大幅な改修が必要になる
現状より大きなサイズを取付ける、または同じサイズでも位置を変える場合には、これらの例に当てはまらないかをよく確認しましょう。
それから、洗面器を取付ける場合には、壁の強度に注意が必要です。
洗面器は、バックハンガーという本体を引っ掛けるベースを壁に強固に取付けなければならないので。
バックハンガーには強い荷重が掛かるため、石膏ボードや薄いベニヤの壁には取付けできないということ。
壁の強度に確信がなければ、そのまま取付けるのは絶対にやめた方がいいです。
給水と排水の位置
洗面台には給水管(給湯管)と排水管が接続されていますよね。その部分は洗面台交換の際につなぎ変えることになります。
そのまま接続できるかを確認する
基本的にはサイズが変わっても問題なく接続できますが、中には接続位置の変化によってプラスアルファの部品が必要になるケースもあります。
追加部品を使わずそのまま接続できるかを確認するには、「施工説明書」を見れば分かります(型番が分かっている必要あり)。施工説明書は以下の方法で手に入ります。
- メーカーのホームページからダウンロードする
- ホームセンターやショールームで実物を見せてもらう
- メーカーに問い合わせて送ってもらう
施工説明書に、給水や排水の接続口がどの範囲にあれば良いかが分かります。例えば以下のような感じです。
出典:TOTO 施工説明書
プラスアルファで使える材料
もし施工説明書の位置に給水や排水の接続位置が収まっていない場合には、何かしらの材料を使って取付けられるかもしれません。
ご自身で施工するかは別として、そういった材料があることを知識として知っておいても損はないでしょう。
【給水】
給水は通常、止水栓が13Aのメッキ管にねじ込まれていますから、この部分をプラスのメッキ管・エルボ・ソケットなどを使って取付け可能な位置まで配管するのです。
こちらはメッキ管で、以下の製品は長さが75㎜です。
13Aのメッキ管をねじ込んで使うことのできるエルボです。
13Aのメッキ管をねじ込んで長さを延長できるソケットです。
【排水】
排水は床上で配管を触れるかどうかで、排水トラップを改修するのか、排水管自体を改修するのかが違ってきます。
配管を改修するなら、塩ビ管関係の材料を使います。
DV継手と呼ばれる継手を使い、管の太さはほとんどが40Aか50Aとなります。
最も代表的なのは90°角度を変えられるエルボです。
管を延長することができるソケットです。
こちらが配管で使用する塩ビ管です。
排水トラップを改修するなら、専用の材料が売っています。
以下の製品は排水トラップの管を90°曲げて延長できるものです。
上記のエルボに差し込んで使えるパイプです。好みの長さに切断して使えます。
これらの材料を駆使すれば、大概のものは取付けが可能となります。
海外製の洗面台はオシャレだけど・・・
最近はIKEAをはじめとする、海外の家具屋さんが日本にも店舗を構えていますし、ネット通販の普及により、海外製の洗面台を手に入れることも簡単になってきました。
海外製の洗面台は日本の製品にないデザインで、オシャレでちょっと目を惹くものが多いですよね。私も軽井沢か那須あたり別荘を建てたら取付けたいと思っています(笑)
ただ、日本の規格に合わせて作られていませんから、交換の際にはサイズや配管接続の面で色々と不都合が出てくる可能性はあります。
なので、購入前にはサイズや給排水の接続などについて、必ずよく確認することをおすすめします。
実際に私も何件か取付けしたことがあるのですが、率直な感想としては、説明書が簡素すぎて苦労したのと、洗面所にポツンと海外製が入ると明らかに“浮く”印象でした。
また、洗面台ではありませんが、海外製の蛇口を取付けた影響と見られる、水量が弱い現象も発生したケースがあります。
もちろん、洗面所を全面的に改装したり、リノベーションの際に部屋全体の雰囲気に合わせて取り入れるのは素敵だと思いますよ。
補足:洗面台の交換で用意するべき工具
最後に洗面台を交換するのに用意するべき工具を簡単にご紹介しておきますね。
「あった方がいい」ものを含めると数が多くなってしまうので、「これは絶対にあった方がいい」というものに限定します。それが以下の6つ。
- スケール(コンベックス)
- モンキーレンチ
- ウォーターポンププライヤー
- パイプソー
- 縦型モーターレンチ(イギリス)
- ドライバー(インパクトドライバー・ドリルドライバー)
上記のものは最低限揃えないと、途中で作業がストップしてしまうでしょう。
ただ、どれもホームセンターでもネットでも簡単に手に入りますし、こだわって高価な商品を買う必要はありませんよ。
これらの工具の詳細や、その他に用意しておいた方が良いものに関しては、以下の記事に詳しくまとめていますので、実際に交換する際には必ず確認をお願いします。
参考:【洗面台の交換】外し方と想定されるトラブルを全て解決できます!
今回のまとめノート
もし、ご自宅の洗面台をDIYで交換する予定のある方は、現状の確認と新たな洗面台選びがとても重要です。
今回ご紹介した内容を事前に確認いただけば、購入して家に搬入した後に「うわぁ、取付けられない!」という最悪の事態は避けられますし、収まりの良い1台が見つけられます。
実際にご自身で全ての作業を行う場合には、止水栓の取付けや本体の背壁への固定など、また複数のポイントが出てきます。
まずは“確実に収まる新しい洗面台を選ぶ”という点に関して、このページの内容をぜひ参考にしていただけるとありがたいです。
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