支持金物の固定などでかなりお世話になているオールアンカーの打ち込みを、ハンマーで打ち込む場合の5倍速にする方法が発見されました。それを可能にしたのがサンコーテクノさんが出している「オールアンカー用マシンホルダー」です。
特徴とメリット
この革命的なドリルビットの特徴を説明しておきますと、まず見た目はこんな感じです。
そして使い方は、普通のキリと同様にハンマードリルに装着し、下穴に差し込んだオールアンカーにかぶせて打ち込むだけです。筒状のガイドに沿って中の打ち込み部分が上下しオールアンカーのピンを打ち込んでくれるのです。楕円に開いた2つの穴からどの程度打ち込めたかを確認することができます。
下穴が浅かったり余程斜めになっていたりしない限りは打ち損じることはありません。下穴用のキリと付け替えるという手間は発生するものの、ハンマーを持ち歩くよりは楽ですし、数を打つ場合でも下穴をまとめて開けるなどすれば特に問題にはならないでしょう。
そして最大のメリットといえばやはり「圧倒的なスピード」でしょう。私も初めて使った時はあまりの速さに衝撃が走りました。それ以来、オールアンカーを打つと分かったら必ず用意するようになりました。もしセットハンマーで打ち込むのに10秒かかるとすれば、ビットを使えば2秒以下です。
その他に大きな点として、ハンマーの振りしろがなかったり力が入らない場所でも問題なく打ち込めることです。狭小箇所では何とかしてハンマーで打てたとしても、ピンが曲がってしまったりする恐れもありますが、ビットを使えばその心配もありません。
有効な使い方と注意点
さて、ここからは有効な使い方と注意点についてまとめておきたいと思います。
☑️有効な使い方
メリットの部分でも書きましたが、やはり狭小箇所での使用が有効です。ただし、ハンマードリルを操作するスペースは必要ですから、例えば長いキリを利用して遠目から下穴を開けたような場合には厳しいかもしれません。それでもSDSの延長棒があればほとんどのケースで対応できるでしょう。
もう一つ有効なのが天井面への打ち込みです。天井に向かってハンマーを振るのは結構大変なものですが、ビットを使えば一瞬で打ち込み完了です。
また、ちょっと横着な施工かとは思いますが、アングルやハヤウマの上から下穴を開けて、そのまま打ち込むケースがあるかと思います。この時もハンマーだとアングルにぶつかって打点が定まらなかったりピンが曲がってしまったりします。その点ビットであればかぶさる部分の厚みしかありませんから、まず打ち損じることはないでしょう。
☑️注意点
最後に注意点です。手作業でやっていた打ち込みを電動工具が一瞬でやってくれるのは非常に楽ですよね。でもやはり機械は人間と違って融通が利きません。というのも、使うハンマードリルにもよるのですが、“打ち込む力”は良くも悪くも一定です。となると、場合によっては最後までピンが打ちきれなかったり、逆に強く打ちすぎてナットが変形したりすることもあり得ます。
強すぎるということはほとんどないものの、最後まで打ちきれない事はよくあります。そんな時はやはりハンマーで最後まで打ちきった方が無難です。(悪く言えば二度手間です・・・)
もう一つは注意点というよりは気になっていることで、強度についてです。今のところ壊れてはいないのですが、ハードに打ちまくる現場では可動部分が外れてしまうことがあるのではないかと思っています。その辺に関しては逆に「こんな使い方したら壊れた!」みたいな情報がある方は教えて頂けるとありがたいです。
というわけで今回ご紹介したオールアンカー用マシンホルダーですが、飲み会を一回我慢すれば買えるくらいですから、1つは持っておいても損はないかと思います。興味のある方はこちらからよろしくお願いします。
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