マイナスドライバーを単体で持つなら『貫通ドライバー』!
配管工ならマイナスドライバーを使う場面は結構あります。止水栓を開け閉めしたり、メーターボックスのフタを開けたり、ガスケットを便器から剥がしてみたりと使い方は様々です。その中でも 手斫りや穴開け、バールのような使い方をしたくなる時があります。
しかしながら、普通のマイナスドライバーをハンマーで叩くと割れてしまったり、差し替えタイプだとビットが抜けなくなったりします。つまり普通のマイナスドライバーは叩く作業には適さないのです。そこで登場するのが『貫通ドライバー』になります。
貫通ドライバーとは?
そもそも何が貫通なのかというと、ドライバーの先から手で握る部分の頭までビットが貫いているわけです。
という事は、握る部分の頭をハンマーで叩いても、ノミをやタガネを叩いているのと同じことですから、握る部分が割れてしまうような事はありません。むしろ、叩くために貫通していると言ってよいでしょう。
また、ハンマーで叩くという事は強い衝撃が加わりますから、ビット部分や先端は強度のある材質になっています。
どんな作業に向いているか
1番役に立つと感じるのは、ちょっとした手斫りが多いケースです。例えば、電動ハンマーで斫った穴に配管を通す際のちょっとした出っ張りを落としたり、インサートに詰まったコンクリートをほじくったりと、使えるタイミングはかなりあります。しかも斫りノミなどに比べて細いですから、狭いなーと思った箇所にも割と使えます。
また、冒頭にも書きましたが、バールのような使い方も出来ます。例えばTピンで止めたサドルバンドを剥がしたり、木下地から壁材を剥がしたりするわけです。
タガネドライバーとの違い
貫通ドライバーの一種で、「タガネドライバー」というものがあります。その名の通りタガネのような役割を果たします。
ここまでくると、ドライバーと言うよりは、むしろドライバーに似せたタガネです。そして気を付けなければならないのは、タガネであるがために先端が分厚くできていることです。これが何を意味するかと言うと、止水栓やマイナスのネジを回せない(溝に入らない)可能性があるという事です。
また、頑丈な分重さがありますから、普通のドライバーと同じように持ち歩くのには難があるでしょう。
というわけで、間違えてタガネドライバーを買ってしまう事はないとは思いますが、個人的には普通のドライバーとほぼ同じ大きさのタイプがベストだと思います。ちなみに私が愛用しているのは、VESSELさんの以下の製品です。値段・サイズ・軽さ・デザインを総合的に見て気に入っています。
どれを選ぶかは自由ですが、普通のマイナスドライバーを単体で持つくらいなら、貫通ドライバーにする事をお勧めします。
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