ボールバルブ使用時に押さえておきたい3つのポイント

配管でよく使うバルブと言えば何でしょうか?

ゲートバルブが最初に思いつくかもしれませんが、「ボールバルブ」もかなり配管する機会が多いと感じています。

 

ボールバルブは開閉がハンドルを90度動かすだけで出来るので、ゲートバルブに比べるととても簡単に短時間で操作ができます。つまり急速開閉ができるわけですね。

そしてフルボアと呼ばれる構造のものは圧力損失が少なく・・・

 

とそんな専門的な話は書籍などに任せるとしまして、今回は施工時にこれだけは押さえておきたいポイントを3つご紹介したいと思います。
※一般的な衛生配管で使用する小〜中口径のものを対象としています。

ハンドルの向きを間違えない

ボールバルブはハンドルを90度動かして開閉するわけですから、取り付ける方向によってハンドルが動く方向も変わってきます

違う言い方をすれば、ハンドルを下ろすのか上げるのか?と言うことになります。

ボールバルブのハンドル方向のイメージ

まず大事なのはこのハンドルの向きを、例えば湯水が並んで配管される場合や現場で統一する場合などに、間違わないようにしたいと言うこと。

ナイスジョイントなどであれば、後からでも変えることもできなくはないですが、ねじ込みでは無理ですね。汗

 

この向きには好みというか考え方がいくつかありまして、例をあげると以下のようなものです。

  • 水の流れ方向に開ける向きにする
  • 縦向きの場合は誤操作で開いてしまうのを防ぐため上方向にひねることで開とする
  • 水とお湯で向きを合わせる

 

いずれにしても、どう統一するのかは現場で判断ができる人(職長・監督・設計担当・施主)に最初に確認しておくのが無難です。

 

「開閉しろ」を考慮する

ボールバルブはゲートバルブに比べると、ハンドル部分の出っ張りが少なく割と配管しやすいです。

ただ、その分ハンドルが90度に動くことを忘れてはなりません。

 

ハンドルを全開(全閉)で他のものにぶつからなくても、全閉(全開)したらぶつかったということがあり得るということ。特に狭小箇所でルート取りが厳しい場合などはそうです。

必ず全開の状態と全閉の状態で障害物がないか、もちろんハンドルを手で操作することが出来るかを確認しましょう。

 

ごく稀に半開しかできない配管を見かけることもありますが、仕組み的に半開だとかなり流れが阻害されますから絶対にNGです。

 

給水給湯に多いロングネックタイプ

給水・給湯は保温やラッキングされる関係で、ハンドル部分の首が長い「ロングネックタイプ」が使用されることも多いです。

ロングネックタイプのボールバルブ

 

写真の通りハンドル部の首が長いわけですが、これによってねじ込み時にさらにスペースが必要になるので、その点だけは注意してください。

特に壁にギリギリまで寄せて配管するとか、給水給湯を並べて配管するような場合です。

 

ボール部分にレンチを掛けない

以前、ゲートバルブ配管時のポイントをまとめた際にも記載した内容です。

参考:ゲートバルブ(仕切弁)使用時の注意点

 

ボールバルブにおいても、中央部分は“ボール”が内蔵されているため、パイレンなどで強い力を加えると歪んでしまう可能性があります

必ず口に近い部分にレンチをかけるようにしたいですね。口が六角や八角になっていれば、モンキーでも構いませんよ。

ボールバルブ本体の中心部分にはパイプレンチをかけない

今回のまとめノート

ボールバルブは、現場ではゲートバルブと同じくらいよく使用されるバルブです。

今回ご紹介した3ポイントを気にしておけば、後々直しになるなど大きなトラブルは避けられるかと思います。

 

施工時に思い出して頂けるとありがたいです。

では、良い配管工ライフを!

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