耐火二層管の施工でやってしまいがちな失敗3選【水漏れ・事故防止】

耐火二層管といえば、排水の配管ではかなり主流ですよね。

衛生配管をやっている方なら施工の機会は非常に多いかと思います。現場では「とみじ」とか「ふねん」なんて呼ばれることも多いですね。

 

今回はそんな耐火二層管について、配管時によくやってしまう失敗や事故例をまとめます。

配管工ならこれまでに何度か経験したであろう内容ですから、チェックの意味でも最後まで確認をお願いしますね。

 

中の塩ビ管がすっぽ抜け

耐火二層管を扱う際にまず注意しなければならないのが中身の塩ビ管だけすっぽ抜けること

これは運搬時や配管時に本当によくやってしまいがちなのですが、時に大惨事になり得ますからくれぐれも注意してください。

 

例えば高所から塩ビ管が落ちて人に当たったり、上階のシャフトから落とした管が天井を突き破って、営業中の店舗に落ちたなんて事もありました。

メーカーにもよりますが、定尺の場合はまだ中にゴムなどが入っているため割と抜けにくいです。

 

が、切断すると途端に抜けやすくなりますから、この点だけは常に注意しておく必要があります。

特に加工担当が経験の浅い職人さんになりがちですから、自分が注意するのはもちろん一言注意してあげる優しさも必要ですね。

接着時の挿しこみ不良

耐火二層管の接続方法と言えばのり付けがほとんどですよね。

塩ビ管の場合と同様に、のりを継手とパイプの両方にムラなく塗ることや、接着面への水気・ゴミの付着などに注意するのは基本中の基本。

 

それらに加えて、耐火二層管特有の点が被覆によってのり付けがしづらいこと。具体的例をあげると以下。

 

  • のりを塗った後に被覆がずれないように持つ必要がある
  • パイプを持って押す(引く)と被覆だけが動いてしまう
  • 飲み込みマーキングが被覆のせいで見えにくい
  • 継手によっては更に飲み込み確認がしづらいケースもある

 

まず、被覆のせいで飲み込みマーキングをしてもよく見えませんから、挿し込んだ後は反対側で皮から塩ビ管が出ている長さを確認するなどしましょう。

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また、メーカーによっては以下のように継手にスポンジが付いているものがあります。

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このスポンジ部分が5㎜〜10㎜程度ありますから、挿入後に少し抜けてしまったり、細物の最小短管がのり無しで挿さっていても気が付かないなんて事があり得ます。

実際のところ、飲込みが甘くても軽く通水したくらいでは漏れませんが、満水テストや流し長時間続けたりすればほぼ漏れます。

 

ということは、実用し続ければいつかは目に見える形で漏れると思った方がよいですね。

被覆を入れ忘れる

普通に配管していて被覆を入れ忘れるという人はまずいないと思います。笑

例えば、のり付けしにくいから一旦外しておいて後から入れようと思ったけど、入らなくなってしまったというパターンです。

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こうなってしまうと、半分に割って入れて不燃テープで補修するなど結構な手間。

そして隠蔽箇所やシャフト内ならテープによる補修が認められますが、露出配管では許されないこともあり得ます。

 

なので、何らかの理由で被覆を外して配管する際は、必ず後から入るかを考えてください。

これらの点は確認あるのみなので、配管時は怠らないようにしたいですね。

その他の施工時のポイント

最後に、耐火二層管の配管をする際に知っておくべきポイントについてお伝えしておきます。

 

パイプソーではなるべく被覆を切らない

パイプソーは通称「シャーパー」とか「塩ビノコ」などとも呼ばれる、塩ビ管や木などの切断に便利な道具です。

 

加工場ではなく配管場所で切断する時や電動工具が無い時などには重宝しますよね。

ただ、コレしか無い時には被覆もパイプソーで切ることがありますが、それをやってしまうと途端に切れ味が悪くなります

 

なので、パイプソーのみで切断する場合には、パイプソーを2本用意して被覆用と分けた方が良いですよ。

 

MD継手で接続する場合の被覆寸法

MD継手は鉄管だけでなく、耐火二層管の接続に使われることもあります。多いのは竪管にCOS-T(満水継手)を入れるケース。

その際、フランジ部分があるため被覆の長さを計算するのですが、次の2つのパターンが考えられます。

 

  1. パイプの片側だけがMD継手の場合
    中の塩ビ管のみをMD継手に接続し被覆の長さを測るか、フランジを加味した長さで切断する
  2. パイプの両側がMD継手
    両側のフランジを加味した長さから更に短くしないと飲み込みが甘くなる
    ※後からFDPテープ補修や保温する必要あり

 

全てMD継手で配管するなんてことはあり得ませんが、局所的にはあり得ますので頭に入れておいてください。

今回のまとめノート

今回は耐火二層管の施工でやってしまいがちな失敗をまとめてみました。実は、どれも私が一度は経験したことのあるものです。

そして職人仲間も同じような失敗をするのを何度も見てきました。それだけちょっと気を抜くと起こり得ること

 

ですが、今回の内容を施工前にちょっと思い出すだけでも、少なくとも大事故につながる可能性はぐんと減りますから、ぜひ施工時の参考にして頂けるとありがたいです。

では、良い配管工ライフを!

 

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3 件のコメント

  • 初心者配管工です。
    いつも勉強させてもらってます。
    一つ教えて頂きたいのですが、

    >飲込みが甘くても通水したくらいでは漏れませんが、満水テストや流し長時間続けたりすればほぼ漏れます。

    これはどのくらい挿し込みが甘いと漏れてしまうのでしょうか。

    例えば100A配管の飲み込みが50ですが、数ミリ入ってないだけで漏れてしまうのでしょうか。
    教えて頂ければ幸いです。

    • 初心者配管工さん、コメントをありがとうございます!

      これまでの私の経験から回答させて頂きます。
      まず、「のり有り」と「のり無し」に分かれます。
      当然のことながら、のり無しの方が漏れるわけですが、40Aではほとんど飲込んでいました(細物はのりが無くても入ってしまう時があります)が、満水テスト時に漏れました。
      50Aでのり付けされていたにも関わらず漏れた時は、10㎜しか飲込んでいませんでした。

      100Aとなると、さすがに自分も周りも含めてのり無しの経験がないのですが、べったりのりを付けても5㎜入らない事は多々あります。
      それでも漏れたことはありません。
      これまで最大で20㎜くらい入らなかったこともありましたが、その時も満水テストをやって全く漏れませんでした。

      ただし、飲込みというよりは「水気」の方が問題です。
      いくらしっかりとのりを塗っても汗や水が垂れることで”水道”が出来てしまうので、飲込みに関わらず漏れます。

      ちなみに、漏水対応(誰の施工かは不明)でPSの竪管100Aを直した事があったのですが、この時はのり無しで普通にかなり漏れた跡がありました。
      当然満水テストは掛けていなかったでしょうが、集合住宅の竪管レベルになると満水にならなくても漏れてしまうのですね(汗)

      長々と失礼しました。
      宜しくお願いします。

      • ご返事ありがとうございます。
        とてもわかりやすく勉強になりました。
        現在初めてトミジ管に関わっているのですが、のりをしっかり塗ること、挿し込みを十分注意することを心掛けて頑張ります。

        ありがとうございました。

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