どこまでが音出し作業?

建築現場において作業時間が決められているのは当然ですが、中には「音出し時間制限」のある現場もあります。これはもちろんうるさいと言う理由もありますし、振動が伝わってしまうと言う理由もあります。(音の出る作業には振動がつきものです)では一体どこまでが音出し作業なのかを考えたことがあるでしょうか?

一般的な考え方

単純に答えを出すならば、「監督に確認する(してもらう)」という事になると思いますが、それではつまらないので私なりにどこら辺が境目になるか考えてみました。

斫り・ハンマードリルによる穴開け・レシプソーによる切断・旋盤によるねじ切り・バンドソーによる切断などはもちろんアウトですね。それからインパクトのクラッチ音も結構大きな音が出ます。逆にオッケーなのは全ネジカッターによる全ネジの切断・ドリルドライバーによるビスの締め外し・シャーパーによる切断(これはギリギリのラインです)などでしょうか。

簡潔にまとめるなら「生活音レベル」なら大丈夫でしょう。つまり自分が日常生活をする上でどんな音を出しているかを想像してみれば大体の判断はできるかと思います。

作業時間と音出し時間のズレ

さて、なぜ音出し作業の具体的な内容をそこまで考えなきゃならないのかと言いますと、音出し時間と作業時間にズレがあるケースに対応するためです。実はこのズレを甘く見ていると作業効率に大きく差が出ます。というのも、「ズレがある=出来る作業が限られる」となりますから、このズレの時間が長いほど作業内容を明確にしておかないと、ダラダラと時間を浪費することにもなりかねないのです。

例えば、改修工事では作業開始時間(部屋内なら入室)と音出し時間が30分程度ズレるなんてことはよくあります。もし合計6人で作業していたとすると、30×6=180分(3時間)もの作業時間です。単純計算はできなくてもこれだけでほぼ半人工です。

これまで数々の現場で多くの職人んさんを見てきましたが、この大事な時間に詰所でダラダラしていたりただ待っていたりする人がいます。そんな人は例外なく仕事が遅いです。この時間を道具の段取り・養生・寸法取り・撤去(保温剝きや塩ビカッターによるもの)・ねじ込みなど出来ることは無数にあります。

もしこれまでにあまりそういった時間を意識したことがない場合には、機会があったら是非思い出してみてください。特にチームで作業していてズレの時間が30程度あるならすぐにでも効果が出るはずです。

仕事はメリハリです。朝一発目から集中して出来る限り効率的に作業し、その分少し早めに帰るというのも悪くないと思います。

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