鋼材を使った配管支持の材料・道具・レパートリーのまとめ

配管の種類や場所を問わず、「鋼材」による支持をすることは結構多いと思います。

アングル・Cチャン・ハヤウマ・ブラケットなどですね。

鋼材による支持は、確実に配管を固定でき、振れ止めにもなりますから、各現場で必ず1つや2つは施工するのではないでしょうか。

そんな割と施工頻度の多い「配管の鋼材支持」について、材料の整理から道具やレパートリーについてまでがまとまっていると便利かと思いましたので、このページにできる限りまとめることにしました。

必要な箇所だけでもぜひ作業の参考にしてください。

1.よく使う鋼材の種類と選定

一口に鋼材と言っても、実に様々な種類がありますよね。それらは、どの現場でも同じものを使うわけではなく、設置場所や現場の仕様に合わせて選ばなければなりません。まずはその種類と選定についてまとめます。

ハヤウマについて

ハヤウマを鋼材とするのかは議論の分かれるところかと思います。ハヤウマとはアングルに長穴やビス穴が開いている材料です。

もともと薄いこともありますが、穴が開いている分軽量でボルトやバンドなどを通すのにも使い勝手が良い反面、強度には欠けます。

ハヤウマによる本設の支持は禁止されていることが多いので、今回は対象外とさせていただきたいと思います。

厚みと幅

配管支持で使う鋼材といえば、「等辺山形鋼」通称アングルと、「溝形鋼」通称Cチャン(スペースマンを含む)、場合によって三角ブラケットです。

厚み・幅ともに種類がありますが、よく使うのは、アングルなら厚み4~6㎜で幅40~60㎜、Cチャンなら100㎜程度までだと思います。

アングルは現場によって使うものが指定されることが多いですから、事前に仕様を確認しましょう。

設置箇所と材質

設置箇所によって材質が違うのはバンド類と同じことです。種類としては、メッキ(ユニクロ)・ドブメッキ・ステンレス鋼・一次塗装(プライマー加工)などです。

屋内で使用する鋼材は一次塗装かメッキになると思います。屋外やピットにはドブメッキ、厨房や食品工場にはステンレスなど、設置箇所によって材質は異なります

こちらも現場によって仕様がありますから、事前の確認が必須です。

2.支持をするのに必要な道具

鋼材による支持を施工するには、意外と多くの道具を使います。通常は配管作業の一環として施工しますから一通りの道具は揃っているとは思いますが、念のため整理しておきます。

無いと困る道具

ハンマードリル

躯体への穴開けに必須です。オールアンカー、ショートアンカー、何を打つにしても無ければ話になりませんね。10.5や12.5辺りのビットも用意しておきましょう。

ハンマー

オールアンカーを打ったり曲がったアンカーや全ネジを直したりするのに使います。オールアンカーはハンマードリルに付けて使うビットがあると狭小部で重宝します。

オールアンカー打ち込み5倍速!

インパクトとビット

ボルトやナットを締め付けるのに、あった方が断然作業が速いです。ボックスビットは、14㎜・17㎜辺りは必須ですね。

もしパンチャーがなければタケノコ(ステップドリル)で穴開けの可能性もあります。

バンドソー

鋼材はスペースマンのように決まった長さのものでなければ、定尺を切断して使います。切断にはバンドソーが最適です。チップソーやサンダーでの切断もできなくはないですが、面倒な上に火花も出ますからね。

サンダー

切断した鋼材の面取りに使用します。通常はバリが取れれば問題ないのですが、現場によって角を完全なR(丸みを帯びた形)にしなければならないこともあります。

パンチャー

Uボルトやアンカーを通すための穴を開けます。無いとかなり辛い道具です。どうしても用意できなくて借りることもできなければ、インパクトとタケノコで開けることになります。

穴の形状には注意が必要で、太物は4分用、丸穴は遊びがなくてシビアなどありますから、最初に確認しましょう。

タケノコ(ステップドリル)

パンチャーが無い場合に穴を開けたり、穴を広げたりするのに使います。

手工具類

いつも持っている腰道具に、スケールやモンキーなどは付いていると思いますので、それらで問題ありません。

錆止め剤

切断部や穴開け部は錆止めを塗布します。ハケで塗るタイプだとなかなか乾かないので、スプレータイプがオススメです。

場合によっては必要な道具

コーキング(ガン)

屋外の支持の場合、アンカーの下穴にコーキングを入れたり、間違って打ってしまったアンカー穴の補修をしたりします。補修には壁の色に合わせたものを使います。

3.施工時のポイント 

基本的な手順は難しくはなく、「寸法取り→鋼材加工→取付け」です。ただ、ポイントや注意しておきたい点がありますので、列挙します。

穴を開けてきてもらうか否か

門型やL型など、あらかじめ寸法を指定して作ってきてもらうケースがあります。その際、完全に寸法を取れるか、取付け箇所に遊びがある場合以外は、穴開けを現場でやった方が良いです。

もし穴がズレていた時に、二度手間になるばかりか、最悪は作り直しになってしまうからです。

後から追加が厳しい

特にスペースマンによる支持の時に気をつけたいのが、後から追加するのは非常に厳しいということです。なぜなら、オールアンカーを打った後にCチャンを入れる遊びが無いからです。

その箇所だけ「ショートアンカー+全ネジ」などで対応する必要が出てきます。

絶縁処理

ステンレス製の架台(バンド)に鉄管、メッキの架台(バンド)にステンレス管を支持する場合には、絶縁処理が必要です。当たる面に防食テープ巻きが一般的かと思います。

端部カバー

アングルの端部は頭や背中をぶつける可能性がありますから、現場によっては全て「端部カバー」をするよう指定されることがあります。指定がなくても、頻繁に人が通る箇所には取付けるべきです。

ウレタンによる調整

同一の架台で複数の配管を支持する場合に、Uボルトと鋼材との間が空いてしまうことがあります。この部分にはウレタンの板を挟むことが多いです。

その際にセットで用意しなければならないのがネジ部の長いUボルトです。間にウレタンが入る分、ネジ部が足りなくなってしまうからです。

穴埋めとの順序

配管貫通部でスラブ・壁・梁にアングルを取付けてUボルトで固定することがあります。もし貫通部を穴埋めする、または保温を通す場合には、先に取付け手しまうとやりにくく(できなく)なりますから、順序をよく考えましょう。

4.支持方法のレパートリー

ここからは、私の思いつく限り鋼材による支持のレパートリーを挙げていきます。まとめてみると結構な量があることが分かると思います。

壁に固定

  • Cチャン(スペースマン)+Uボルト
  • ヤグラ+ Uボルト
    太物や壁との距離を指定したい場合に有効
  • 三角ブラケット+Uボルト
    L型のアングルよりも強度がある
  • L型のアングル+Uボルト
  • アングル+Uボルト(スリーブ貫通部や梁下の振れ止め)
    先に穴埋めしといた方が良い

床に固定(置く)

  • 門型+Uボルト(足は色々)
    寸法指定または、足をボルトナットで縫って固定
    屋上はアンカーが打てないので
  • L型アングル+Uボルト(転がし配管)
  • アングル+Uボルト(スラブ貫通部)
  • Cチャン+アングル+Uボルト(スラブ貫通部)
    スリーブがスラブより上がっているタイプに有効
  • Cチャン(スペースマン)+Uボルト

天井に固定

  • L型アングル+Uボルト(振れ止め)
    足をボルトナットで縫う場合もあり
  • 門型アングル+Uボルト
    重量物の前後や振れ止め
  • 全ネジ+アングル+吊りバンド
    配管の真上から吊りバンドが吊れない場合に有効
  • 共通架台+吊りバンド
    複数の配管を支持できる

今回のまとめノート

鋼材による配管の支持は、配管工なら施工したことがあると思います。

よく思い返していただくと、そのレパートリーは結構な数になるはずです。

今回はそんな配管の鋼材支持について、材料の整理から必要な道具やレパートリーまでをまとめてみました。

今後現場で鋼材支持が発生した際には、ぜひ参考にしてください!

では、良い配管工ライフを!

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