他人が書いたメモを見ながら加工する場合の注意点

加工管』をご存知でしょうか?配管工なら1度は聞いた事がある、または施工した事があるはずです。これは文字通り、あらかじめ加工された管であり、現場ではそれらを組み立てていけばよいという大変便利なものです(その分、寸法取りはシビアです)。逆に言えば、加工管でもない限り、配管作業においては“加工”が必須になるわけです

前置きが長くなりましたが、今回はこの加工についての心構と言えるべき点を1つご紹介します。現場では、誰かが寸法取りしたものを他の人が加工する事がよくあります。その際には、よほどピースが少なくない限りは、何かしらのメモを見ながらになるはずであり、今回はそんなシチュエーションでの話です。

これだけは押さえておきたい事

まず答えを最初に言ってしまいますが、必ず押さえておかなければならない事があります。それが、「メモで分からない箇所や怪しい箇所はメモを書いた人に質問する」という事です。当たり前すぎてシラけるかもしれませんが、実際の現場では忙しさや焦りなどからか、これができずに間違った加工をしてしまう事が少なくありません。

また、確認する癖がなく自分の予想で加工してしまう人も中にはいます。この当たり前の事をごく普通にこなすためにも、意識しておきたいポイントがいくつかあります。

メモを見る際のポイント

メモは、現場だと紙だったりダンボールだったりします。内容は簡単なリストの様な形式からアイソメに寸法が記入されている事もあるでしょう。以下の様なメモを例にとります。

アイソメの例

☑字が読めない

これは大丈夫でしょう。寸法が汚れなどで読めなければどうしようもありませんから、寸法取りをした人に確認です。

☑寸法が2つ書いてある

最初に間違った寸法を記入してしまい、後から正しい寸法を記入した際に、間違った方を消し忘れてしまったケースなどです。こっちだろうなどと勝手に予想せず、どちらが正しいのかを確認しましょう。

☑クエスチョンマークがある

メモを書いた人が無意識に書いてしまったものかもしれませんし、後からもう一度測ろうとして忘れているのかもしれません。いずれにしても、普通に考えれば明らかに怪しいですから、これも確認です。

☑アイソメと実際の配管が違う

マンションの様に同じ部屋がいくつもあるケースでは、加工対象と同じ配管が既に何部屋か完了している事があります。その場合、まず実際の配管を見てから取り掛かると、もしアイソメと違った場合に気が付けますので、確認する事が出来ます。何らかの理由でルート変更になったならそれで良いですし、間違ってたら発見できて良かったという事になります。

☑明らかに長い(短い)

これはなかなか気付くのが難しいかもしれませんが、メモを見ていて寸法に違和感を感じる事があります。例えば、同じ様な配管の繰り返しなのに、一箇所だけ異様に長いとか、アイソメの比率から見て短すぎるなどです。この点はひょっとすると余計なお世話なのかもしれませんが、それで間違いが発見できればしめたものです。

以上がメモを見る際のポイントになります。本当に当たり前の事でも、これらが出来ずに間違った加工をしてしまう人が結構います。

メモを書いた人が全然違う場所で作業していたりすると確認は億劫ですし、その人の作業を止めてしまう事にはなりますが、間違った加工をやり直すロスの方が遥かに大きいです。ですから、しっかりと上記のポイントを意識付けして、出来る限り加工間違いをしない様にしたいですね。
ナイスジョイント加工の効率化

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