便器や洗面台の給水といえば、フレキを使用して結ぶ事も多いですが、ヘリューズ管を使用して結ぶ機会もあるのではないでしょうか。
ヘリューズ管はあらかじめ管が曲げられており、写真で言うと上側が止水栓に接続され下側は任意の長さに切って接続します。フレキと異なり曲がりを調整することは出来ません。
ヘリューズ管を使用して接続部の芯をずらすのは、各器具が承認図でうたっている位置に合わせ、止水栓の操作や排水の接続スペース(洗面台の場合)を確保することが目的です。
※承認図については以下の記事を参照してください。
⇒給水・給湯・排水の位置決めに必要な図面
注意点とは?
さて、今回お伝えしたい注意点というのは、施工手順と言うよりは施工の際のちょっとした気遣いになります。ヘリューズ管は曲がりの角度を変えることが出来ないため、止水栓との面を必ず平行にしなければなりません。これはパッキンの”当たり”を良くしてしっかりと密着させるためです。
しかしながら、接続の際にヘリューズ管と止水栓の口がぴったりと一致していることは稀で、微妙に芯がずれていたり角度が違っていたりするものです。そこでちょっとあおって袋ナットを締めることになりますが、その時に重要なのが「完全に締まったと思ったところから前後左右に少し揺らして増し締めする」という事です。この時にパッキンがシートパッキンであれば、なお更しっかりと締める必要があります。
実際に私の経験上、新築現場で数十台の洗面化粧台を取付けたとすると、必ず数台はこの部分で漏水します。じわりと漏れる程度なら良いのですが、ひどいときは噴出すこともあります・・・
この一箇所が漏れただけでも水圧テストや通水時に結構な時間足止めを食らうことになりますし、こんな些細なことでも意識して施工するだけで漏水リスクを確実に減らせますから、ぜひ頭の片隅に入れておいて頂けるとありがたいです。
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