私も配管工になってある程度の経験を積みましたが、配管工を始めた当初はどうやったらより早く仕事を覚えることができるだろうと毎日のように考えていました。作業中にどんどん出てくる新しい言葉を、インターネットで調べたりもしましたし、週末は大型の本屋で何か良い書籍がないかと片っ端から立ち読みしていたものです(汗)そんな風にして様々な情報を模索する中で、1番初めに私が買おうと決断した書籍を今回はご紹介します。
間違った基礎を定着させないために
どんな仕事も始めた当初はとにかく基礎を覚えなければなりませんね。何がどこまで“基礎”なのかは正直よく分かりませんが、個人的には「よく目にする配管や器具に関する知識」は全て基礎に当たると思っています。例えば管種なら塩ビ管や鉄管(鋼管)サス管などとその継手の種類、器具なら大便器・小便器・洗面化粧台・混合水栓などになるでしょうか。それから道具に関しては、モンキーやプライヤー(カラス)水平器など最初に揃えておくべき手工具の使い方ですね。
とにかく1番マズイのは、まったく勉強する姿勢がないのもそうですが、それ以上にインターネットなどで間違った知識を見てそれが基礎として定着してしまう事です。その点書籍は正確な情報を分かりやすく伝えてくれます。
前置きが長くなってしまいましたが、今回私がその基礎を覚えようと最初に購入したものが「図解 給排水衛生設備の基礎―はじめて建築設備を学ぶ人のために」です。
こちらまず注意して頂きたいのは大型本です。(具体的にはB5サイズより若干大き目)なので持ち運びには適していないと思います。そもそも現場まで本を持って行く人はいないと思いますが・・・そしてその題名の通り、衛生設備全般に関する基礎的な内容が広く浅く網羅されています。
Chapter 1 上・下水道
Chapter 2 給水設備
Chapter 3 給湯設備
Chapter 4 排水・通気設備
Chapter 5 衛生器具設備
Chapter 6 消化設備
Chapter 7 ガス設備
Chapter 8 浄化槽設備
Appendix 付録本書目次より引用
間違わないで頂きたいのは、配管の施工に関する内容はゼロだという点です。つまり施工の基礎が知りたいという方にはまったく向かないということになります。逆に初心者の方が衛生設備の基礎を知るには最適です。先ほどもお伝えしました通り大型本ですから、そのおかげで図が大きく見やすいという利点もあります。最初の1冊を何にしようか迷っている方などは、ぜひ思い切ってみることをお勧めします。
専門書籍ならでは
建築設備関係や医学関係などのいわゆる専門書は、普通では到底学ぶことがないコアな知識を得られる便利なアイテムです。しかしながら、みなさんご存知の通りそういった専門書は高価なのです(汗)
ただ、書籍の情報は出どころがハッキリしているだけに信頼性もありますし、何万円もするわけではないですから、長い目で見るとかなり安い投資額だと思います。
そして最初に専門書籍を買うときに失敗しがちなのが、「プロ向け」つまり本気の専門職用のものを買ってしまい、内容が難しすぎて結局役に立たないことです。そういった意味で今回の「図解 給排水衛生設備の基礎―はじめて建築設備を学ぶ人のために」は、少し物足りないと言ったら語弊があるかもしれませんが、そのくらい分かりやすいと感じました。とは言え、給水量やタンク容量の算定、給湯機器類の選定など数字的な内容もしっかりと網羅されています。とっかかりの書籍としては最適だど思います。
まとめ
今回は書籍紹介の基礎編として大型本を1つご紹介しました。専門書を買う際の理想は実際に手にとって少しでも中身を見たいところですが、大型店でなければ在庫がないのでなかなか難しいところだと思います。そんな時に今回の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
コメントを残す