ねじ込み配管の場合、後々のメンテナンス性を考えたり、一部分を直すのに配管が“地獄”になってしまうためフランジを入れる事が多いです。その際に重要なポイントとなるのが、寸法の計算です。なぜなら、フランビジが入る箇所の寸法は特に明確なルールがない限りは「芯芯いくつでその間にフランジ」というように取るため、必ず計算が必要になってくるからです。
計算方法
ではどのように寸法を計算したら間違いがないでしょうか?1番確実な方法は、「仮組みしたものの実寸をあたる」事です。これは、一つずつ計算するより確実で速いためです。具体的には以下の手順となります。
①フランジ・パッキンをボルトナットで仮組みし全体の長さを測る。
本締めではなく手締めで良いのでボルトナットまで締めてフランジを仮組みします。全体の長さは、太物なら内側にスケールを通して簡単に測れますし、細物なら壁と水平器を使うなど工夫して測りましょう。
②フランジを入れたい箇所を決め墨を出す。
フランジを入れたい個所を芯にして、手順1で測った長さを管に墨出しします。
③飲み込み分を差し引いて切断箇所を決定
手順2で出した墨から飲み込み分を差し引いて、実際に切断する箇所を決定します。手順1で出した長さからあらかじめ差し引いてしまってもかまいませんが、計算ミスの元になりますから、最初は順を追った方が無難でしょう。
また、以下の記事にもあるように、やはりねじ込みの場合には芯引きというよりは飲み込みの数値を憶えておいた方が良いでしょう。
⇒押さえておきたい継手の芯引き ねじ込み編
配管時の注意点
寸法の計算とはあまり関係ないのですが、配管時のポイントを1つ。ねじ込みにフランジが入る場合の配管は、最後にフランジを決める事が多いです。ねじの飲み込みがある分、単純に最後にねじ込みとはいきませんから、以下のように手前の配管を調整しておく必要があります。
※1つ手前を傾けておき、フランジ付きのパイプをねじ込んだ後に水平にする
以上が、ねじ込みフランジが入る場合の計算方法になります。なお、仮組みが出来るのは実物が全て揃っていることが前提となります。フランジなどがない状態でどうしても先にパイプだけを切っておきたい場合には、メーカーの寸法表などから計算するしかありませんので、その点はある程度覚悟が必要でしょう。
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