私も配管工になって数年が経ちましたが、45度配管の寸法を取ろうとする際に(45度エルボやYを使った配管)、どうしても思考が一瞬停止してしまう事があります。
頭の中で配管ルートが分かっていても、どうやって寸法を取ろうか悩んでしまうのです。そこで今回は45度配管の基本をまとめておきたいと思います。
45度を使う配管の寸法の取り方
45度配管の寸法を取る事自体は特に難しいわけではありません。基本的な計算方法は以下のようになります。
「芯芯寸法✖1.4➖芯引き」
これは以下のように45度の向きによってオフセットの場合でも、大きな曲がりを形成する場合でも同じ事です。
45度の芯の出し方
さて、芯芯寸法が出れば寸法の計算は難しくないとは言え、芯を出すのに一手間いる場合があります。
例えば、竪管でも転がし配管でも1方向だけでなくひねりを加えて2方向にずれるケースや、大曲りを形成するケース。そんな時の芯出し方法をいくつか挙げます。
現在の芯をスラブに墨出し
竪管の配管時に基準となる壁があればスケールで測って芯を出せばよいですし、壁がなければポイントの出るレーザーを管の上に立てるなどして(太物でないと厳しいです・・・)芯を墨出しし、芯芯寸法を測ります。
以下は上から見た絵です。
高さや壁などからの位置
こちらは、転がし配管や横引き配管でひねりを加えて芯をずらすようなケースです。
スラブ(床)からの高さと基準となるもの(新築現場であれば地墨、改修では柱や壁など)からの距離を測れば芯を出す事が出来ます。
現在の芯から曲がりの位置までを計測
全章のイラストのように大きな曲がりを形成する場合には、まず基準となる45度の芯から曲がりの位置(オレンジ色の一点鎖線)までの直線距離が芯芯寸法となります。
このケースはあまり見かけませんが、転がし配管や天井配管でのルート取で採用することもあります。
鉛筆や墨つぼなどを使って、とにかく曲がりのラインの墨を出してしまった方が分かりやすいでしょう。
以上で概ねのケースは網羅できると思います。
実際の現場では?
実はここまでご紹介した内容はしっかりと寸法を測ってから加工する場合のものであり、実際の現場では見た目よりスピードが求められたり思うように寸法が取れない事もあり得ます。
そこは経験を積む事で2方向のズレに対して感覚的に寸法を伸ばしたり、ヤトイ管を使ったりと臨機応変な対応が出来るようになっていくと思います。
日頃から先輩の配管手順を観察したり自分自身も色々と工夫してより良い方法をあみ出しましょう。
早速ありがとうございます!図がとてもわかりやすくてピンときたものがあるので現場で実寸当たって配管してみます!いつも本当にありがとうございます。。
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