規格の良し悪し

配管に限らず建築業界においては絶対に無視できない『規格』というものが存在します。規格がある事により配管に使用すべき材料を判断したり、監督・職人同士・お客さんなどとの意思疎通をとることが容易に出来るだけでなく、異なるメーカーの継手でも寸法は統一されていますから接続、改修が可能になります。もっと簡単に言えば「規格が無かったら仕事にならない」ですから、私たち職人にとっては当然のことでも大変ありがたい事なのです。

お世話になっている規格

規格と言えば「日本工業規格(JIS)」を思い浮かべる方が多いかと思いますが、配管の世界では「日本水道協会(JWWA)」や「日本下水道協会(JSWA)」などが定める特化型の規格が関係してきます。ただ、個人的にはどのような団体が規格を定めているかなどは重要ではなく、規格を考えて整備してくれている方々ありがとうございます!いつもお世話になっております!くらいの気持ちで日々の仕事をしています。

規格について気を付けなければならないこと

規格には大変お世話になっていますが、気を付けなければならない点もあります。それが大きく以下の2つです。

  • 時々変わる
  • 融通は利かない

まず気を付けなければならないのは、稀に変更がある事です。私の経験上この変更によって不都合が生じた事はありませんが、困るのは古い建物の改修時に既に廃止された規格の配管に出くわすと厄介です。つまり、既存の配管に接続しようにも接続できる継手が手に入らないなんてことになるわけです。

そしてもう一点気を付けなければならないのは、自分の意図する継手が規格にない場合があるという事です。例えばHIVPによる配管にて50Aを100Aに膨らまそうと思ったら、100×50というレジューサーは規格にないため、100×75と75×50という2つの継手を使って”2段落とし”とする必要があるのです。これは実は結構重要な事で、頑張って決めたルートが後になって継手が規格になかったからおさまらなかった、なんてことになる可能性もあります。

私たちが日々何気なく使用している配管材料や金物も、膨大な量の規格の上に成り立っているわけですが、それを意識することはあまりありません。ただ、上記の2点については頭の片隅に入れておいて頂き、ルート選定などの際には念のため確認することをお勧めします。

また、もし現場に管材や支持金物などのカタログがあったら、休み時間にパラパラとめくってみるだけでも、このサイズは無いんだなぁとかこんな継手があったのか!など新たな発見もありますからぜひ確認してみてください。

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