蛇口交換の時に、「あぁーっ、あの道具がなかった! どうしよう・・・」
ということがありませんか?
私は何度もあります。そうなってしまうのは、蛇口交換だけだからと侮っていたわけではなく、話だけ聞いて現場に行ったり、急に行かなければならなくなったりすることが原因だと思います。
それでも、いざ現場に行って道具が足りずにあたふたするのは、できる限り避けたいところです。
そこで今回は、蛇口交換の時に無かったら困る工具Best3と称して、以下3つをご紹介します。
第3位 イギリス(縦型モーターレンチ)
第2位 エル型レンチ
第1位 フレキのつば出し器
では3位から順にご紹介していきます。
第3位 イギリス(縦型モーターレンチ)
手工具として持ち歩くモンキーレンチは、大きくても口幅が最大30㎜程度だと思います。しかしながら、その幅ではくわえられないナット部(六角)もあります。
例えば、流しや洗面器のワンホールタイプは下からナットで締め付ける形式のものがあり、このナットが結構大きいです。(下写真)
もし新規に取付けるのがナットではないタイプだったとしても、古い蛇口は大きなナットが使われていることが多いです。
正直なところ、ナット部はくわえられないと回しようがありませんから、口幅が大きい縦型モーターレンチは常備しておきましょう。
イギリスが無くてもウォーターポンププライヤー(カラス)を1番大きく広げれば、くわえられるかもしれませんので、いざという時には覚えておいてください。(ナットが傷付くのは覚悟です)
第2位 エル型レンチ
洗面台やキッチンの台付き水栓は、止水栓から蛇口にフレキやヘリューズ管で接続されているタイプがあります。蛇口側の袋ナットは奥まっているので、モンキーレンチなどで普通に回す“回ししろ”がありません。
この部分の締め外しには、エル型になっている特殊な工具(通称エルレン)を使います。
エルレンの六角部はサイズが何種類かあり、フレキの袋ナットサイズは24㎜です。(エルレンの中では代表的なサイズだと思います)
また、エルレンは名前の通りエル型になっているもの以外に、細い棒を穴に入れて回すタイプもあります。
このタイプは棒の位置を自由に動かせるので回ししろを確保しやすいのと、取っ手がないのでコンパクトに収納できるメリットがあります。ただし、回す時の安定感は通常のエルレンにかないません。
ちなみに、もしエルレンが無いのに袋ナットを締めなければならない時は、以下の方法があります。
- スゴく小さなモンキーで回す
- モンキーを斜めにかけて回す
- ウォーターポンププライヤーを斜めにかけて回す
- 洗面台が外れていて背中が空いているタイプならその隙間(後ろ)から回す
ただ、完全に締められるとは限りませんし、かなり面倒な作業となってしまいますから、「蛇口→エルレン」くらいの気持ちで準備しておくことをお勧めします。
第1位 フレキのつば出し器
フレキは自在に曲げることができ、長さも自由に加工できることから、給水末端での接続に重宝します。
蛇口まわりでは、洗面台やキッチンのように、止水栓から蛇口までの接続によく使用されます。ここで必要になるのがフレキのつば出し器です。
上写真のようなつば出しは、どうやってもつば出し器以外では不可能です。つば出しは他の道具では変えが効かないのです。
ということは、もしフレキを加工しなければならないのにつば出し器が無ければ、手段としては現場最寄りのホームセンターで買ってくるか、材料屋さんにバイク便でもなんでも届けけてもらう、または後日対応することになってしまうでしょう。
「じゃあ現場近くにホームセンターがあれば最悪買いに行けばいっか! 」と思うかもしれませんが、このつば出し器、とても高額です。タイプは、ハンマーで叩く形式・ラチェット形式・レバーを押す形式・自動など様々ですが、私が知る限り最安のものでも5,000円はします。
ですから、すでにお持ちの方は忘れずに準備しましょう。お持ちでない方は、事前に借りるか買うかしかありません。高額なのでよく検討しましょう。
オススメは、レバーで押す形式です。手動では1番高いですが、ラチェット式やハンマー式に比べて格段に速いですし、押すだけなので施工ミスもほとんどありません。
3階以上から落下させたり、間違ってセットハンマーで思いっきり叩いたりしない限りはまず壊れませんから、頻繁に使う方は買う価値があります。
ちなみに、つば出し器とフレキを切断する「ローリングカッター」はセットで考えましょう。ステンレスが切断できるタイプなら、洗浄管や銅管の切断にも使えます。
今回のまとめノート
蛇口交換は、交換する蛇口のタイプによって必要な工具が変わってきます。もし現場で必要な工具が無いとなると、ホームセンターを駆け回ったり、後日対応になってしまったりと悲惨な事態になりかねません。
ということで今回は、蛇口交換の時になかったら困る工具として、以下3点をご紹介しました。
第3位 イギリス(縦型モーターレンチ)
第2位 エル型レンチ
第1位 フレキのつば出し器
蛇口交換をすると分かったら、事前に蛇口の種類を確認し、出来る限りあらゆる可能性を想定した工具を用意したいところです。
移動手段や他現場との兼ね合いなどにより、そううまくはいかないかもしれませんが、今回ご紹介の3つには特に注意いただくことをお勧めします。
では、良い配管工ライフを!
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