※全ネジカッターについては、全てをまとめた最新記事がありますので、まずはこちらを読んでみてください。
配管を吊るといえば、ほぼ確実に全ねじを使うと思います。全ねじは定尺(大体2m)のまま使うのではなく、特定の長さに切断して使用します。切断には全ねじカッターが便利ですが、バンドソー・高速カッター・サンダーなどでも切断可能です。ただ、全ねじを切断するためにバンドソーや高速カッターなど大型の電動工具は用意しませんし、サンダーでの切断も結構危険な作業ですから、やはり全ねじカッターが主でしょう。
全ねじカッターはメーカーによって多少使用感が異なりますが、吊った状態の全ねじも切る事が出来ますからかなり重宝します。しかしながら、全ねじカッターに必ず付いてくる問題があります。
全ねじカッターの問題点
問題点というほどの事でもないかもしれませんが、必ず付いて回るのが『バリ』です。
どんなに優れた全ねじカッターでも、使い続ければ刃こぼれしますし、ステンレスの全ねじを少しでも刃の溝からずれて切ってしまおうものなら、すぐにバリが出るようになります。しかも替刃はそれだけで何千円するような高額なものですから、頻繁に交換する事は出来ません。つまり、このバリとどう付き合っていくかが全ねじカッターを使う上での重要ポイントとなるわけです。
バリ対策
出たバリをどう処理するかの前に、まずはなるべく刃を長持ちさせる使い方をするべきです。以下のような点に注意します。
- 定期的に掃除をする(油をさす)
- 全ねじを必ず刃の溝に密着させる
- 電池がなくなってきたと感じたらすぐに交換する(充電式)
そしてバリが出てしまった場合は、その度合いによっていくつか対処法があります。かすかなものならプライヤーでちょっとつまんでやれば取れますし、他の作業で高速カッターやサンダーを使っているなら、少し擦ってあげればすぐに取れます。それ以外で私がお勧めするのは、携帯にも便利なこのバリ取りです。
まず第一に小ささもることながら、リングをつけるための穴が開いているのも嬉しいです。そして形状がキノコのようなので全ねじが入れやすく、何度か回すだけで簡単にバリが取れます。作りは非常にシンプルで樹脂製の“キノコ”にダイスがセットされているだけです。タップダイスですから多少雑にゴリゴリ全ねじを入れても何ら問題はありません。
一つだけ注意したいのは、あまりに大きなバリがある全ねじを強引に回そうとすると、ダイスが空回りしてしまう事があります。最初のうちは止めの小さなビス(写真左部の小さなマイナス)を増し締めしてやれば大丈夫ですが、これを何回も繰り返すとバカになって少しのバリも取れなくなってしまいますから、なかなか回せないような全ねじは切り直した方が無難です。
まとめ
全ねじのバリは1本ではほんの些細な事でも、たくさん加工するとなるとかなり煩わしいものです。特にステンレスは硬いですから、バリがあるとナットや吊りタンなどが“かじり付く”原因にもなります。ですから、全ねじを切断する作業が発生する現場ではご紹介のバリ取りを携帯することをお勧めします。
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