ちょっと想像してみてください
もしRC造のマンションや団地の部屋内で漏水事故があった場合、真っ先に気になる事は何でしょうか?
どこから漏れたんだろう・・・原因は!?それももちろん重要な事ですが、
◎答え
私だったら最初に気になるのは『下階への影響』です。つまり漏水した水が下の階に伝わり、壁・天井・クロスなどがダメになってしまうばかりか、家具や家電にまで影響してしまう場合もあります。更には、より上の階に住んでいれば、直下の階のみでなくもっと下の階にまで水が伝ってしまう事だってあるのです。
下階に水が伝ってしまう時に、1番の水の通り道となるのはどこでしょうか?
◎答え
そうです。残念な事に竪管の貫通部です。いくらしっかりとモルタルで埋めていてもコンクリートとの隙間から水が伝いますし、もしロックウールなどを詰めて表面しか埋めていなければ尚更です。(古い建物では当然のことながら躯体のクラックなどからも水が伝います)
スラブの穴埋めは最後の砦と心得よ!
止水栓の破損や継手などどこから漏水したかにもよりますが、配管のほとんどは隠蔽されているわけですから床上のみで済む場合は稀です。隠蔽個所というのは、PSや床下など結局のところは遮る物が何も無いので、漏水した水はそのままスラブに流れるわけです。ですから、スラブの穴埋めをする際には“ただ埋める”のではなく万一の事(漏水)を考えて出来る限り以下のような点に留意するという事です。
- 適切な配分と硬さで練る
- 穴やその周辺をなるべく綺麗にする
- コテで出来る限り平滑に仕上げる
雑作業にそんなに手間かけてられるかよっ!なんて意見や、時間が限られている時には特におろそかになりがちですが、そこはぐっとこらえて上記の3点を思い出してください。貫通部において階を隔てているのは自分の埋めたモルタルだけだという事を忘れないで下さい。
もう一手間かけて防水処理
竪管の貫通部から水が伝うのを防ぐのは実は結構簡単です。今回は詳細についてはお伝えしませんが、「パラテックス」というものを使用して貫通部を防水処理してしまえば良いのです。参考までにホームページをリンクしておきます。
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