配管工としての経験を積んでくると、「鉄粉・切粉・削り屑」が時に結構な悪さをする事に気が付きます。私もこれでにかなり色々とやられました(汗)そこで今回は、鉄粉がどんな悪さをするのかをまとめ、今後はそれを未然に防げるように出来ればと思います。なお、今回の「鉄粉・切粉・削り屑」とは、鉄管や金物の切粉や削りカス、加工による破片など全般のことになります。
切粉のガードは絶対
切粉の害を食う代名詞とも言えるのが、やはり鉄管の撤去ではないでしょうか。特に切粉が眼に入ってしまうと、その痛みもさることながら時に重症となるケースもあります。網膜が傷ついて視力が落ちてしまうこともあるようです。
切粉の害を防ぐには、とにもかくにも保護具の着用しかありません。手袋・マスク・保護メガネなどで、個人的には保護メガネがすぐ曇るのでヘルメットのシールドを使用しています。
※シールドのあるヘルメット
ヘルメットのシールドはもし曇っても、間に指が入るので拭うことが出来ます。なお、もし眼に切粉が入ったら以下の記事にもあるように潔く眼科に行きましょう。
バリ取りや面取り
電動リーマーやサンダーによる管端や金物のバリ取りも意外と侮れません。バリが取れるということはそのバリが削れて飛んでいるわけですからね。
※バリ取り用の電動リーマー
こちらも撤去時と同様に眼は特に気を付けた方が良いですが、切粉が飛ぶ方向が決まっていますし、顔を近づけでもしない限りはそこまでシビアになる必要はないかと感じます。
切粉によるサビ
こちらは人体への影響ではなく物への影響です。ユニットバス内や流し、洗面台の付近で切粉が出る作業をする場合は、養生と掃除に気を使わなければなりません。なぜなら、切粉がバスタブや洗面器についた状態で放置し、少しでも水気が加わるとたちまちサビてしまいます。そしてそのサビは専用の薬品を使わないとまず落とせません。余計な仕事を増やしてしまわぬよう、面倒でも養生と掃除を徹底しましょう。
ちなみに、私はよく家に切粉を持って帰ってしまい、バスタブにサビが出てしまうので、定期的に以下のサビ落としを使っています。こちらの製品は某大手ハウスメーカーのカスタマーサービスの方に実際に使っているものを教えて頂きました。
切断後の熱
ご存知の通り、サンダーやレシプロソーで切断した管口や切り落とした金物などは、とんでもない高温になっています。これが何を意味しているかと言いますと、もちろん火傷の危険性もありますが床や壁などを溶かす(焦がす)可能性があるということです。そしてもし床や壁などを傷付けてしまうと、思いもよらない修復費用がかかってしまうケースもあります。
てことはつまり養生をしっかりする!のが最重要ですね。更に濡れウエスなんかを用意しておいて切り屑をそこに落とすのも有効です。
ねじ込み後
鉄管の場合、切ったり削ったりしなくてもパイプレンチでの締め込みにより表面が削れます。その部分を手で持ったりすると意外と切れてしまったりします。重度になることはありませんが、少し気を使っておけば無駄な流血は防げます。
まとめ
今回は鉄管や金物を扱う上での切粉や削り屑の注意点をまとめました。鉄管をまったく扱わない方でも、アングルや指示金物を加工する機会はあるかと思います。ちょっとした意識で事故や余計な作業の発生を防ぐことが出来ますから、ぜひ作業の参考にして頂けるとありがたいです。
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