作業効率が格段に良くなる養生のポイントプラスα

配管をするときの「養生」は、一体何のためにするのでしょうか?

そうです。床や壁、器具・家具などを、作業によるキズやヨゴレから守るためです。とは言え、養生をしっかりしても、キズを付けてしまったり、ホコリが広範囲に広がって後から掃除が大変だったりと、「もっとしっかり養生しておくべきだった」と思うことも少なくありません。

そこで今回は、いつもやっている養生に加え、プラスαでちょっと気にかけるだけで、キズやヨゴレを格段に減らせるポイントをご紹介したいと思います。

想定するシーン

単に養生と言ってもイメージがわきにくいと思いますので、具体的なシーンを決めておきたいと思います。それが「マンションや団地などの専有部の改修工事」です。もちろんお客様が居る状態で、天井や床解体があるケースです。

1.マスカーの種類と貼り方

マスカーは養生に欠かせないものであり、薄くて軽いのにホコリやヨゴレを防いでくれる優れものです。種類による違いを理解し、ちょっとしたポイントを押さえておくだけで、養生の質や作業しやすさが変わりますから、これからご紹介する点をよく確認して頂ければと思います。

1-1 粘着部分の種類

マスカーは端がテープ状になっており、その部分の材質は数種類あります。貼り付け面の状況に応じて使い分けるのが理想です。

1-1-1 マスキングテープ

粘着力は弱いですが、クロス面や塗装面に直接貼れるのが魅力です。ただ、どのような面に貼っても大丈夫というわけではありませんから、目立たない箇所に貼って見るなどしてチェックすることは必要です。

1-1-2 養生テープ

割と粘着力が強めの養生テープ(パイオランテープ)ですから、あらゆる面に貼ることができます。クロス面や塗装面には、マスキングテープを貼ってからその上に貼り付けるのが基本です。

1-1-3 布テープ

粘着力としては、養生テープと同じ程度です。テープ自体が柔らかいので、曲線を描いたり曲がり面に貼ったりする場合には、扱いやすく感じます

1-2 幅の種類

幅にもかなりの種類があります。300㎜程度のものから3mを超すものまであり、大きくなるほど価格も高くなります。

ポイントは、少なくとも2m以上のものを使うことです。なぜなら、一般的な住戸の部屋について、壁面を天井から床までを覆うとなると、最低でもそのくらいの幅は必要だからです。もしどうしても小さな幅のものしか用意できなければ、途中から継ぎ足して使うことになります。

逆にあまりに長すぎるものは、無駄になってしまいますから必要ありません。

1-3 必ずプラスで補強する

マスカーはテープ状になっている幅が小さいですし、汚れや湿気がある面にはうまく貼り付きません。そこで、折りたたまれているビニールを下げる前に、要所要所を養生テープで補強しましょう。

以下のような箇所はテープでガッチリ貼り付けられます。

  • サッシ面
  • タイル面
  • 解体後の木下地(軽量下地)
  • ユニットバスなどのパネル面
  • その他仕上げで隠れる面

1-4 風は大敵

マスカー養生での大敵の1つに風があります。せっかく養生した箇所に風が入り込み、煽られて剥がれたり、グチャグチャになって何が何だか分からなくなっってしまったりします。ですから、どうしてもという箇所以外は、ドアや窓を閉め、できる限り風の侵入を防ぎましょう。

2.できるだけ移動

作業箇所を見渡して、もし汚したり壊したりしたらまずそうなものや、作業箇所を圧迫しているものはできるだけ移動しましょう。

2-1 マットやラグ

玄関や脱衣場、流しの前などには、何かとマットやラグが敷いてあります。これらは、床に段差ができるので養生の邪魔にもなりますし、ホコリをかぶると掃除が厄介ですから、最初にどかせるものは全て移動しましょう。

作業後に戻すのを忘れないように注意しましょう。

2-2 トイレや風呂の小物

洗剤・シャンプー・タオル・洗面器・椅子・髭剃りなど、棚や床に置いてある小物は作業中必ず邪魔になります。養生の外側でバタバタと落ちたり倒れたりしようものなら、忙しい作業中はかなり苛立ちます。

トイレや脱衣所の小物は他の部屋へ移動し、風呂内の小物はできれば浴槽の中に入れて蓋をしましょう。

量がある場合は、あらかじめお客さんに移動することを伝え後で戻して頂くか、不在ならば移動前に写真を撮るなどして戻す位置を確認しておきましょう。

2-3 棚類

作業箇所で「できればどかしたいなぁ」と感じる棚などの家具は、2人必要でもどこかから手を借りて移動してしまった方が良いです。

ただし、取り外しや復旧に手間と時間がかかってしまう場合には、そちらの方が非効率となってしまいますから、潔くそのままで作業しましょう。その辺りの見極めは、監督や大工さん(現場にいれば)と相談すると良いかと思います。

3.できるだけ外す

簡単に移動ができないものでも、外してしまった方が安全なものもあります。少々面倒だったとしても外すことができないかを検討しましょう。

3-1 ドア

部屋のドアに限らず、流しや洗面台の物入れ部分のドアも含みます。特に、頻繁に物を運ぶ動線上のドアや、中途半端にしか開かないドアなどは外してしまった方が格段に作業が捗ります。

最近の開き戸のほとんどが、上に持ち上げれば外れるようになっていますし、それ以外でも蝶番のビスを外すだけのものがほとんどです。

3-2 照明カバー

照明はカバーが付いていた方が安全のような気もしますが、大きなカバーは作業の邪魔になります。しかも、電球や蛍光灯は万が一壊れてもすぐに交換できますが、もしカバーが壊れたとなると、同じものが手に入らなかったり、手に入ったとしても本体ごと交換となったりすることが多いですから、外しておいた方が無難です。

なお、もし照明を点けて作業する必要がなければ、電球や本体ごと外してしまうという手段もあります。

3-3 割れ物

割れ物の代表例といえば「ガラス」です。例えばガラス扉やガラスが使われているドア、壁に掛かっている額縁などです。割れ物はその名の通り、何かをぶつければ割れてしまい、取り返しのつかないことになりかねませんから、極力作業スペースから無くしましょう。

まとめ

今回は内装やお客様のものをキズやヨゴレから守るための養生について、プラスアルファのポイントをまとめてみました。養生がしっかりしていることで気兼ねなく作業でき、気持ち的にも余裕が生まれるのは皆さんもお分かりだと思います。

確かにこのページの内容を毎回徹底するとなると、養生材の使用量も増えますし、時間もかかります。ですが、その後の作業効率と安心感のアップは何にも変えられません。

毎回無菌室のような完全な養生を徹底しようとするのではなく、使えると思った内容を取り入れて頂ければ、今の養生がより良いものになるのは間違いありません。日々の作業に役立てて頂ければありがたいです。

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