あなたのモンキーレンチ、使いやすいですか!?
もし、なんのこだわりも持たずに、親方や先輩にもらったから、ホームセンターでたまたまワゴンセールになっていたからなどの理由で使っている方は、ぜひこだわりを持って選んだものを使いましょう。
もし、ちょっと気に入らないところがあるけど、良いものを探すのも面倒だからそのまま使い続けているなら、とてももったいない話です。
職人たるものモンキーレンチ1つにもこだわりを持ち、最高のパフォーマンスを発揮する努力をすべきです。
そこで今回は、配管工が本気でおすすめするTOP製モンキーレンチBEST4と称して、4位から1位まで4つのモンキーレンチをご紹介します。具体的には以下の4つ。
- 4位 イグザクトレンチ 薄型 ストレート HT-200S
- 3位モンキーレンチ H-300
- 2位 ワイドモンキレンチ 薄型 軽量 ショート エコワイド HY-49S
- 1位 ワイドモンキレンチ 薄型 軽量 ショート エコワイド HY-38S
なお、今回は4つともTOP製ではありますが、ヒイキをしているわけではなく、おすすめしたいものを選りすぐったらたまたまTOP製だったということです。
4位 イグザクトレンチ 薄型 ストレート HT-200S
なにやらいきなり難しい名前ですが、4位は薄型のイグザクトレンチです。先端が薄くなっている珍しい形状のモンキーです。
主な特徴とサイズ
1番の特徴である先端の薄型形状により、厚みのないナットの締付けや狭い箇所での締付けが可能となっています。
重さは230gですから、腰道具として持ち歩くには十分軽量です。
開口部に目盛りが付いており、サイズ調整が可能であるのはもちろんのこと、開口のサイズまでなら「簡易的なノギス」としても使用できます。
ウォーム(開口幅を調節するギアの部分)が特殊な作りになっており、ガタつきやズレがないように設計されているため、開口幅を決めてスパナのような使い方を可能としています。
お勧めできるポイント
何と言っても開口部の薄型が特徴ですから、一般的なモンキーが入らない狭い箇所での作業に適しています。
例えば、薄型ナットの締め外しはもちろん、設備機器の脚の下にあるナットなどに使えます。
個人的によく使うのは、ダブルナットの締付け。
ダブルナットは1つ目のナットを押さえながら2つ目のナットを締付ける必要があり、一般的なモンキーの厚みでは1つ目だけを押さえるには微妙な厚さだからです。
ナット(3分)の厚みより薄いので押さえやすい
また、開口幅が0㎜〜ですので、その薄型形状と合わせて、6㎜や8㎜など小さなボルトやナットの操作もしやすいです。
イマイチなところ
長さや重さの割には最大開口幅が24㎜と狭いです。具体的には13Aのフレキの袋ナットが操作できるギリギリの幅です。
また、先端が薄型であるがゆえに、あらかじめ加工場でやっておくようなねじ込み作業はやりづらいです。(特に押さえ側にすると安定感がありません)
毎日持ち歩くのではなく、支持金物や機器の吊り込みなど、ナットを扱うことが多い時に用意できると良いですね。
3位モンキーレンチ H-300
私たち配管工仲間の間では通称「デカモンキー」と呼ばれています。確かにデカくて重いです。
主な特徴とサイズ
JISが制定されてから、認定第1号のモンキーらしいです。オーソドックスな形のモンキーで、100~600まであるのでその中では中型くらいの大きさになります。
余計な加工は一切しておらず、かなり頑丈です。その分やはり重くなっており、重量は650gあります。
お勧めできるポイント
このモンキーで1番のポイントは、とにかく頑丈なこと。
ちょっとやそっとハードに使っても何の問題もないですし、おもいっきり力を入れて操作しても歪むとか曲るなんてことはまずありません。
私の記憶する限り、このモンキーが壊れたと言う話は聞いたことがありません。
お勧めの使い方としては、加工場でのねじ込み作業や、フランジのボルトナットの増し締めです。配管で多く使うボルトナットは、大きくても30㎜ですから、H-300あれば十分です。
イマイチなところ
デカくて重いということは、すなわち持ち運びが大変だということです。腰道具として持ち歩くなどはもってのほか。
加工場に置いておいて使うか、必要な時にカゴやバケツに入れて持ち運ぶことをお勧めします。
2位 ワイドモンキレンチ 薄型 軽量 ショート エコワイド HY-49S
ショートエコワイドシリーズの中で、最も大きなサイズのものになります。
主な特徴とサイズ
最大の特徴は、柄が短く小さいにもかかわらず、驚くほど広く口が開くことです。このサイズの開口幅はなんと12~49㎜です。
ショートと言うだけあって、長さはこの開口幅でも184㎜しかありません。
重量は450gと比較的重い方ですので、腰道具として持ち歩くにはギリギリのラインかと思います。
その他にも、下アゴの強度が高くどちら側にも回せますし、指かけフックが付いていたりアゴのでっぱりがなかったりと、形状にも色々と工夫がされています。
お勧めできるポイント
小さくても大きな開口ということで、お勧めするのは器具付けでの使用です。
器具付けではモンキーの使用率が高く、サイズも多岐に渡りますよね。
HY-49が優れているのは、メッキ管と止水栓のねじ込みがしやすいことや、開口が大きいので洗浄管の袋ナットまでくわえることができる点です。
さらには、アゴの厚みがあるので、小さいナットであれば狭小箇所で縦使いするという荒技も可能です。
イマイチなところ
この短さで12~49㎜というのは驚異的ですが、短さは最大の長所である反面、短所にもなります。
つまり、これだけの厚みや重量があり、大きな幅のボルトやナットをくわえることができても、“力が入れづらい”のです。
ということは、太物のフランジのナットを増し締めするような、力のいる作業は厳しいですね。
器具付けではそんなに力一杯締付けることはありませんから、問題ないでしょう。
1位 ワイドモンキレンチ 薄型 軽量 ショート エコワイド シール付 HY-38S
ショートエコワイドシリーズの中で、2番目に大きなサイズですが、HY-49Sと比べるとかなり小さく見えます。
主な特徴とサイズ
このシリーズがすごいところは、コンパクトなのに開口幅が広く、アゴが頑丈なところです。
HY-38Sは、ごく一般的なモンキーに比べると明らかに小さいですが、38㎜まで開口できるのです。
重量は215gと腰道具として持ち歩くには十分に軽量で、柄も短いため2丁差しや3丁差しにすっぽりと収まります。
お勧めできるポイント
一言で言えば、このモンキーはオールマイティです。
器具付け廻りの細かい作業はもちろん、支持金物の取付けから細物ならフランジのナットの最終締付けまで可能です。
そして何と言っても、腰道具としての収まりがいいところが魅力。
一般的な〇丁差しに絶妙な長さで収まってくれます。(柄が長いと突き抜けるか入らないことがある)
イマイチなところ
開口が最大38㎜まで開きはしますが、やはり柄が短い分、力の必要な締め付けはできません。
例えば22㎜以上のフランジのボルトナットを本締めするなどは到底無理です。
それでも、インパクトでナットを締付ける時に、共回りしないようにボルト側を押さえておくくらいは問題ありません。
今回のまとめノート
配管工たるもの、毎日使う道具にはこだわりを持つべきです。中でもモンキーレンチは配管工にとって欠かせない道具の1つですよね。
今回は本気でお勧めしたいモンキーレンチBEST4をご紹介しました。おさらいしておきましょう。
※クリックで各商品説明に戻ります。
決して全てを買い揃えた方が良いと言っているわけではありません。
持っている先輩がいれば、何日間か借りて作業してみるもよし、1位だけ頑張って購入し使ってみるもよしです。
今一度、自分が使っているモンキーレンチの使い勝手について見つめ直してみましょう。
では良い配管工ライフを!
初めまして、 ブログ参考になります!
そこで質問なのですが、配管の締め付けに 電動パイプレンチ があるようなのですが
メリットまたデメリットなど有れば教えて頂けませんか?
お忙しい中大変恐縮ですが宜しくお願い致します。
たろーちゃんさん、はじめまして。
コメントをありがとうございます!
電動パイプレンチは存在だけは知っていたのですが、正直未だ使ったことがありません(汗)
なのでもし今後使うことがあったら、色々とよく確認して記事にしたいと思います。
今回は参考にならず申し訳ありません!(泣)
よろしくお願いします。
早々に返事頂いてました。
ありがとうございました。
久しぶりにブログ拝見しております。
工具を購入したり、作業でつまずいたりで不安な時
助かります!
これからも、よろしくお願いいたします。
こちらこそ、よろしくお願いします。
できる限り役立つ記事作成を頑張ります!