いきなりですが、配管現場で1番使う「資料」と言ったら何でしょうか??KY用紙、材料カタログ、アイソメなど色々あるかとは思いますが、私の中で1番は「寸法表(芯引き表)」です。特に新築現場で衛生配管廻り全般をやっているようなケースでは、管種が多かったり更には規模が大きければ使う継手の種類もかなりの数になるでしょう。
そのような時は、まとめて加工をしたり加工担当がいたりしますから、加工場に寸法表があると重宝します。しかしこの寸法表、現場使用での難点は、汚れる・濡れる・破れる・飛んでいく・間違って捨てるなど挙げればキリがありません(汗)。そこでこの難点をかなりのレベルで解消してくれる素敵なアイテムを今回はご紹介したいと思います。
その名はパウチ加工
パウチ加工と言うよりは、ラミネートと言った方が分かりやすいかもしれません。ご存知の方も多いかとは思いますが、印刷物の表面に透明のフィルムを貼り付ける事で、印刷物を保護出来る上に見た目も良くなる優れものです。
※ウィキペディアより
この処理をする事で破れる何てことはまずありませんし、もちろん濡れても問題ありませんから、現場で多少手荒に扱われても耐えてくれます。実際私たちも現場でパウチ加工された寸法表を1年ほど使っていますが、特に何の問題もありません。(さすがに使用感は出ています)一点だけ難点なのは、折れなくなるので印刷物のように二つ折りや四つ折りにしてコンパクトにしまう事は出来なくなります。まあそれが逆にメリットでもあるんですけどね(汗)
作成例
パウチ加工された印刷物の便利な使い方をいくつかご紹介したいと思います。まずは先程から出てきている寸法表です。以下は私が作成したものです。
各種類の継手もちろん両面印刷にした方が良いですね。
次にホワイトボードのような使い方です。市販のホワイトボードでも真っ白ではなく日付や罫線が入っているものがありますよね。それと同じように好みのレイアウトをパソコンなどで作成し印刷したものをパウチ加工すればお手製のホワイトボードの出来上がりです。パウチの表面はツルツルですから、そこら辺で売っているホワイトボードマーカーとイレーザーを使用して書いたり消したり出来るわけです。
※パウチとマーカー・イレーザーの相性によってはうまく消せない等あるかもしれません。
そしてもう一つ、実は現場で最も見かけるのが表示板としての使い方です。例えば立入禁止や資材置場などですね。耐圧テストや満水テストが複数回になる場合には「〇〇テスト中」のようなものを作っても良いかもしれません。ただし、この点は基本的に監督さんの仕事ですから、まずは自分で作るのではなく監督さんにお願いしましょう。
自分で出来るの?
さて、ここまでご紹介したパウチ加工ですが、そんな事自分で出来るの?とお思いの方もいるかもしれません。ですがこのパウチ加工、実際には超簡単に出来ます。A4〜A3くらいであれば、最近ではラミネーターが手頃な価格で購入可能ですから、それとフィルムを購入して後は機械にお任せです。安いものならA4サイズでフィルム(100枚入)と合わせても4,000円程度です。様々なメーカーから幅広い価格帯で製品が出ていますから、まずは価格重視で且つレビューを参考にして選ぶと良いかと思います。
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※フィルムの厚さや対応の可否にご注意下さい。
まとめ
今回はパウチ加工(ラミネーター)の活用についてまとめました。配管作業に直接関わるものではありませんが、毎現場で寸法表やカタログがボロボロになってしまうという方や、ホワイトボード的な使い方で材料や道具を管理したい方などは、投資してみる価値はあるかと思います。“配管以外の雑務”も出来る限り効率化する意味でも、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
図面をラミネートするのにA4じゃ小さいですよね?
岸さん、コメントをありがとうございます。
確かに図面となりますと、A4では確実に小さいです。全くおっしゃる通りです(汗)
今回はどちらかというと私の中で寸法表や仕様書、承認図などA4で印刷されることが多いものをメインと考えました。
図面はA1など大きいサイズがほとんどかと思いますから、逆にラミネート加工されていると扱いにくいですし、やはり図面ケースのようなもの使った方が良いかと思います。