床・壁のモルタルによる穴埋め作業を劇的に改善するコツと道具たち

配管とモルタルによる穴埋めは切っても切れない関係ですよね。
床や壁を配管が貫通した部分の穴埋めのことです。
まだ配管工になって間もない方は特に穴埋めをやることが多いのではないでしょうか。

モルタルによる穴埋めは、「貫通して埋めて、貫通して埋めて」と言うよりは、ある程度まとめてやることが多いです。そうなると、場合によっては丸一日かけても終わらないくらいの分量になることも多々あります。

そこで今回は、モルタルによる穴埋めについて、できる限り効率的に行うためのコツや道具についてまとめます。

穴埋め作業の多い方は、ぜひこの記事を読み進め、作業の改善に役立ててください。

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1.穴埋めに使う「モルタル」の種類と特徴

最初に配管貫通部の穴埋めに使うモルタルの種類についてまとめておきます。これらは、場面によって使い分けるのが理想です。現場の仕様として指定されることもありますから、監督によく確認しましょう。

+セメント

1番ポピュラーなものとして、+セメントで作ります。比率は砂「3」に対してセメント「1です。状況に応じてセメントの量を少し多くする場合もあります。

ドライモルタル

水を入れて練れば使うことができるもので、練る作業が非常に楽です。砂+セメントよりも粘り気があるので、手練りだと少し練りにくいと感じるかもしれません。

ハイモル

吸着力が強く滑らかなため、細かな箇所の補修や仕上げに適しています。天井面でも埋めやすいですね。水を混ぜるだけで練ることができます。

粘度セメント

その名の通り、モルタルに粘り気が出ます。壁面の場合は重力で上に隙間が空くことがあるので、粘土セメントを混ぜて埋めるよう指示されることがあります。

無収縮モルタル

乾燥による収縮がないので、強度や密閉性が求められる箇所に使用できます。

超速乾モルタル

どうしてもすぐに仕上げをしたい、量が入るけどその日に埋め切りたいなどの場合に使うことがあります。物にもよりますが、悠長に練っているとその最中に固まりだすものもあります

2.スピードアップのコツ

ここからは、モルタルによる穴埋めをスピードアップさせるコツをお伝えします。そんなに難しいことはありませんから、明日からすぐに取り入れることができます。

エーパッドは確実に貼る(ロックウールはぎゅうぎゅうに詰める)

穴埋めをする前に必ずやるのが、エーパッド貼りやロックウール詰めです。(仕上がりが絡む場合はスタイロホームなどで受けることもある)

エーパッドは隙間なく貼るのは当然としても、とにかく“安心して埋められる”レベルで貼りましょう。埋めてる最中、ましてや埋め終わって現場を離れた後に剥がれたら、かなり悲惨ですからね。

固さの調整は基本中の基本

練る固さを調整するということは、入れる水の量を調整することです。当然、水を入れた分だけ柔らかくなりますね。目安として、固い方から順に具体例を挙げてみたいと思います。

  • 超固い(パサパサ)→ メーターボックスの根巻きなど
  • 固い(お団子作れる)→ 壁面の穴埋め、下階に水の侵入が許されないスラブ貫通部など
  • 普通(こしあんくらい)→ 普通の穴埋め、スラブ仕上げ
  • 柔らかい(あんかけくらい)→ スラブの下埋め、スリーブと配管との隙間が狭い箇所の穴埋め
  • 超柔らかい(トロ)→ スリーブ配管の隙間がほとんどない箇所の穴埋め、下階天井が塗装仕上げになる箇所の穴埋め(できるだけ均等にいき渡らせたいケース)

道具をうまく使う、けど仕上がりに固執しない

モルタルを練るところから穴埋めまでの作業には、適した道具の使用が不可欠です。便利な道具の詳細については「3.あると便利な道具たち」でお伝えします。

道具はたくさんあるに越したことはないのですが、注意したいのは、仕上がりに固執しすぎないということです。なぜなら、私たちが穴埋めをする箇所は“機能としての穴埋め”を求められていることがほとんどです。例えばPSなどの隠蔽箇所や、後からさらにシンダーコンを打つ箇所などです。時間をかけて綺麗に仕上げても何も報われないのです。

もちろん、目立つ露出箇所や監督からの依頼などあれば、時間をかけても問題ありません。

3.あると便利な道具たち

ここからは、モルタルによる穴埋めに便利な道具をご紹介します。どれも特別なものではないですが、マゼラーだけは電動工具なので高額です。

マゼラー(電動かくはん機)

量を練る場合には、これがないと話になりません。やはり電動の力は偉大です。

使用時の注意点としては、100均で買ったようなバケツを使わないこと(すぐに穴が開きます)、混ぜない時は水バケツに入れておくこと(固まると取れなくなる)です。

また、先端の形状が何種類かありますので、もしこれから買うという方がいれば、ちょっと気にして見てください。

オカメ(レンガコテ)

レンガを積むのに使用されるコテで、通称オカメと呼ばれています。

穴埋めの時に1番無いと困る道具と言っても過言ではありません。特に、これが無いと手練りは不可能に近いでしょう。混ぜる・穴埋め箇所に入れる・平らにならすなどの作業が可能です。

柄杓(陣笠ひしゃく)

よく神社で手を洗うためのアレです。左官専用のタイプ(写真)もあります。

バケツから柄杓を使うことで、水量の微妙な調整ができます。左官専用の陣笠ひしゃくは、丈夫な作りになっていて、セメントをすくうのにも適しています。

竹筒(モルタルすくい)

竹筒? と思うかもしれませんが、要は柔らかいモルタルをすくうためのもので、専用の商品もあります。

実際にはペットボトルを斜めにカットすれば代用できますし、本当に竹筒を使っても良いです。かなり目立ってカッコいいと思います。

柳刃コテ

狭小箇所に使いやすい形状をしている小さめのコテです。

竪管貫通部はシャフトの中が多く、奥まった箇所や管の後ろ側などは特に埋めにくいです。普通のコテではやりにくくても、柳刃コテを使えば大概はなんとかなります。

玄能(木槌)

直接モルタルをどうこうするわけではなく、スラブ貫通部を埋める際に配管を軽くコンコン叩くことで、モルタルを均等にいき渡らせる効果があります。

プライヤーやオカメなどの道具で叩くと、配管も道具も傷付ける(壊れる)ことがあるのでお勧めしません。ついついやってしまうこともありますが・・・(汗)

全ネジ

道具じゃ無いだろ! とつっこまれそうですが、全ネジがとても役立つ場面があります。それは下埋めやスラブ厚が大きい時です。スリーブと配管の隙間から、全ネジでモルタルを突っついて均等にいき渡らせることができるのです。

全ネジは好きな長さに切れますから、お好みの長さで使ってみてください。

今回のまとめノート

いかがでしたか?「たかが穴埋め、されど穴埋め」というこで、モルタルによる穴埋めは、単純なようでいて実は奥が深いです。

今回は、モルタルの種類から穴埋めのコツ・便利な道具に至るまでをご紹介しました。

さすがに左官屋さんレベルの仕事を求められることはありませんが、それでもより早く確実でキレイな穴埋めをしたいものです。

今後も貫通部の穴埋めがなくなることはまずあり得ませんから、この記事を頭の片隅に入れておいてください。そして必要な時に参考にしていただけるとありがたいです。

では、良い配管工ライフを!

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床・壁のモルタルによる穴埋め作業を劇的に改善するコツと道具たち」への2件のフィードバック

  1. タンク

    今回もとても勉強になりました。
    ありがとうございます。

    厚かましいですが、浴槽・脱衣場改修やキッチン改修で気を付けるポイントについての記事を書いていただけると嬉しいです!

    返信
    1. dongoridongori 投稿作成者

      タンクさん、コメントありがとうございます!
      住戸の水回り改修ですね。

      リフォームのようなケースだと、私自身、器具付けの応援がメインとなってしまいますが、集合住宅の改修工事(大規模修繕による)はある程度経験がありますので、できるだけ分かりやすくまとめてみたいと思います。

      よろしくお願いします。

      返信

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