寸法取りは配管工の基本です。現場で寸法を取っていると、色んなシチュエーションに出くわします。中には、こんなところの寸法はどうやって取ったらいんだ・・・?と途方に暮れてしまう様な場面もあります。今回はそんな時に役立つ(かもしれない)方法をお伝えしたいと思います。
全ねじプラス水平器を使う
スケールを手で押さえられないくらい高い位置や、ちょっと離れた位置までの高さを測る時などに有効な方法です。例えば以下 は、天井配管で配管の芯と梁スリーブの芯を測る際に全ねじ+水平器を使用した場合と、床から出た配管面から障害物の天場までを測る際に垂木+水平器を使用した場合です。
全ねじは垂木などでも構いませんが、できればメッキの全ねじプラスマグ付きの水平器の組み合わせが良いです。水平器がくっつきますので。ただし、全ねじが曲がっていないかを事前に確認しておく必要があります。
2人で取る
これはある意味最強の方法です。距離があっても大丈夫ですし、サクサク寸法を取っていく事が出来ます。1人はスケールを伸ばして測る担当で、もう1人はツメを押さえて言われた寸法をメモする担当にすると効率が良いです。
レーザーを使う
レーザーには色んな種類があり、値段もピンキリですが、墨出しや寸法取りと相性が良く、私達も現場でよく使っているのが以下のレーザーです。
レーザーとしては値段が安く、水平・垂直・ポイントを照射可能な上に小さくて持ち運びがしやすいのでかなり重宝しています。寸法取りでの利用方法としては以下の様な感じです。
- ポインタを天井に照射し任意の位置からポインタまでの距離を測る
- 水平線を利用しスラブからの正確な高さや落差を測る
- 配管の通り沿いに垂直線を照射し任意の位置からの距離を測る
DVならでわのワザ
かなり使えるシチュエーションが限定されるのですが、DV継手(フネン継手)のDLとDTに限りこの方法を使えます。以下の絵を見てください。
※旭有機材の承認図より抜粋
DLとDTは飲み込みがほぼ管の側面まできていることが分かります。つまり、スケールの先を管の側面に当てて寸法を測ることが出来るわけです。厳密な寸法は違いますが、これまでの経験上、全然違ったなどということはありません。
スケールのツメのマグはあるべきか?
スケールのツメには大きく分けて、マグなしとマグ付きがあります。つまり先端に磁石が付いているか否かです。(写真はマグ付き)
※TAJIMA
この点については好き嫌いが分かれるところなのですが、個人的にはマグ付きが良いと思います。それはデッキ・金物・鉄管などの金属にツメがくっつくので、ラベルが安定して測りやすいからです逆にマグなしの良いところは、先端に砂鉄や鉄粉、釘などが付かない事です。マグ付きは、これらが付いてしまっているのに気が付かないで使っていると、平気で5〜10㎜くらいはずれてしまいます。
ちなみに金額的にはマグ付きの方が少々高いようです。これらを総合してどちらが自分に合っているかを選択すべきでしょう。
以上になりますので、ぜひ寸法取りの参考にして頂けるとありがたいです。
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