ポリ管で一番やりたくないミス

架橋ポリ管の施工をする際に1番たちの悪いミスと言えば何を思い浮かべるでしょうか?私もこれまでにい色とミスをやらかしてきましたが、その中でも特にダメージが大きかったのが「サヤ管を切る時に中のポリ管を傷付けてしまうこと」です。(上の写真のようにポリ管が通管しているケース)

なぜこれが1番たちが悪いかと言いますと、”後からわかる事が多い”からです。後からというのはつまりテストを掛けた時や通水時、または最悪のケースではお客さんが使用している時です。これは詳細を後から説明しますが、施工する季節や切断時の刃の入り方によってポリ管の挙動が変わってくることによります。

なぜポリ管が傷付くのか?

架橋ポリ管はCD管のようなサヤ管に限らず、スチロール製やゴム製などの被覆に覆われた状態で配管します(通管済か後通管かは場合による)。その際に末端部分は継手を接続しますから、サヤ管のみをカットしてポリ管を一定の長さ露出させることになります。

ある程度ポリ管の施工に慣れた方であれば、ポリ管入りのサヤ管をサヤ管のみカットしようとした場合には、中の管を傷付けないように細心の注意を払います。しかし現場に以下のようなサヤ管カッターが無く普通のカッターを使用したり、慣れによって注意が欠けていたりすると、中のポリ管を傷付けてしまうのです。

特に普通のカッターを使用してしまうと、どんなに熟練の方でも何本も切っていると必ずと言ってよいほど、中のポリ管に刃が触れてしまうものです。まず大前提として普通のカッターを使わない事、サヤ管カッターを使う場合でも必ず少しずつ刃を送り偏った力が加わらないようにすることが重要となります。

時間差で被害が出る理由

繰り返しになりますが、このミスの悪いところは後から被害が出る事です。刃がざっくりと入っていれば水圧テストを掛けた時点で漏れますからその時点で直すことが出来ます。もし、微妙に刃が入っている場合には水圧テストをスルーしてしまい、お客さんの使用状況によってある日いきなり漏れます。これはポリ管が柔らかく温度に非常に敏感であり、温度が低い時に力が加わればパキっと折れますし、温度が高ければ膨張して亀裂が入る事もあり得ます。

つまり、季節やお客さんの使用状況によって、いつ漏れるか分からないため、ポリ管に少しでも刃が入ってしまった場合は漏れると思った方が良いでしょう。

ということで、ポリ管入りのサヤ管のサヤ管のみをカットする場合には、専用のサヤ管カッターを使うこと、もしどうしても普通のカッターを使う時は超慎重にカットし少しでもポリ管に刃が触れたらやり直すことをお勧めします。

→コスパ最強!オンラインで1番売れているグリーンレーザーとは?

Twitterでもコアな情報発信しています。フォローしてもらえると泣いて喜びます!

 

4 件のコメント

  • こんにちは。今年の8月に知識ゼロで水道屋さんに就職したものです。最初に覚えたのがポリ管です。TfasというCADのオペレータとしてです。知らないソフトで苦戦。わからない水道工事に苦悶!の日々でこういうサイトがわたしにとって救いのひとつです。今後も記事を楽しみにしております。

    • 小林由紀さん、コメントをありがとうございます!
      配管工の世界へようこそ! と思ったら、CADオペレーターだったのですね。

      今現在、訳あって記事の更新ができておりませんが、また再開する予定です。
      既存の記事は私の配管工人生の結晶ですので、少しでも参考にしていただければ嬉しいです。
      よろしくお願いします!

  • お疲れ様です。
    いつもこのブログを読んで勉強させてもらってます。

    現在、ポリ管の天井配管を行っていますが、中々真っ直ぐ(レーザー通りに)なりません。
    全ネジもしなってしまいます。

    周囲の色んな方に聞いているのですが、何かポイント等あれば教えて頂きたいです。
    宜しくお願い致します。

    • コメントをありがとうございます!
      ポリ管ですね。

      使っているポリ管は「巻き」でしょうか?

      ポリ管はどうしてもしなりがあるので、巻きで納入された物を使うと、いくら真っ直ぐにしようとしても癖が直り切りません。
      全ネジもそのしなりに押されてしなってしまうと思います。

      もし真っ直ぐに配管するのであれば、ポリ管を全て直管で納入してはいかがでしょうか。

      よろしくお願いします。

  • dongori へ返信する コメントをキャンセル

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です